モバイル社会研究所が小中学生の生成AI利用調査を公表、中学生の利用率が親を上回り教育現場での活用に注目

text: XEXEQ編集部
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記事の要約

NTTドコモの企業内研究所であるモバイル社会研究所は2024年11月に実施した親と子に関する調査の結果を2025年2月18日に公表した。調査では中学生のChatGPTなどの生成AI利用率が13.3%となり、親の利用率9.0%を上回る結果となっていることが明らかになった。^[1]

調査結果からは親子がともに生成AIを利用している割合がわずか2%にとどまっていることも判明した。この数値から家庭内で親が子どもに生成AIの利用方法を教えているケースは極めて少ない状況にあることが推測される。家庭内での生成AI活用における親子間の情報共有や指導の課題が浮き彫りになっている。

関東地域における1年間の利用率の変化を見ると、中学生の生成AI利用率は10ポイント以上増加し倍増している。文部科学省が2024年12月26日に初等中等教育段階における生成AIの利活用に関するガイドライン（Ver.2.0）を公表するなど、教育現場での生成AI活用に向けた整備も進んでいる。

生成AIとは、機械学習技術を用いて新しいコンテンツを自動的に作り出すことができる人工知能システムのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

モバイル社会研究所の調査では、ChatGPTなどの生成AIの利用目的を学習・仕事・遊びなどに限定せずに調査を実施している。現在は文部科学省が教育現場での生成AI活用に向けたガイドラインを整備するなど、教育分野における生成AIの活用方法の確立に向けた取り組みが進められている。

中学生の生成AI利用率が親の利用率を上回っている現状は、デジタルネイティブ世代の技術適応力の高さを示している。一方で親子での共同利用率が低い状況は、家庭内での適切な利用指導や管理体制が十分に確立されていない可能性を示唆している。

今後は生成AIの利用が更に拡大することが予想されるため、家庭と教育現場の連携による適切な利用ガイドラインの整備が重要となるだろう。特に低年齢層による過度な依存や情報の真偽判断能力の育成など、新たな課題への対応が求められる。

文部科学省のガイドライン整備は教育現場での生成AI活用の方向性を示す重要な一歩となっている。今後は具体的な活用事例の蓄積や効果検証を進め、学習効果の向上につながる活用方法の確立が期待される。

^ NTTドコモモバイル社会研究所. 「【子ども】中学生の生成AIの利用　1年で倍増　親の利用率を上回る（2025年2月18日）｜レポート｜NTTドコモモバイル社会研究所」. https://www.moba-ken.jp/project/children/kodomo20250218.html, (参照 25-02-21).

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