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NTTら5者がIOWN APNによる遠隔手術支援の実証に成功、医療格差解消への第一歩となる画期的な成果を達成

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • NTTら5者がIOWN APNを用いた遠隔手術支援の実証に成功
  • 病院間の手術支援ロボットを高精度かつ安定して遠隔操作実現
  • 遠隔手術支援で同一手術室のような臨場感ある環境を構築

NTTら5者がIOWN APNによる遠隔手術支援の実証実験に成功

日本電信電話株式会社、東日本電信電話株式会社、弘前大学医学部附属病院、株式会社メディカロイド、鹿島建設株式会社の5者は2025年2月28日、2病院間での遠隔手術支援の実証実験に成功したことを発表した。物理的に離れた2つの病院間に設置した手術支援ロボット「hinotoriサージカルロボットシステム」をIOWNオールフォトニクス・ネットワーク(APN)で接続し、高精度かつ安定した遠隔操作を実現している。[1]

実証実験は青森県内の弘前大学医学部附属病院とつがる西北五広域連合つがる総合病院を大容量・低遅延・ゆらぎなしの特徴を持つAPNで接続して実施された。片道の伝送遅延は0.28msecと従来のギャランティ型回線と比較して約4倍の性能を発揮し、遅延ゆらぎも平均0.00μsecという優れた結果を示している。

医療従事者間のコミュニケーション環境については、立体音響スピーカー「OPSODIS 1」やバイノーラルマイク、高精細4Kリモートカメラなどを組み合わせることで、まるで同一手術室にいるような臨場感のある環境を実現することに成功した。この実証結果を活かし、地方外科医師数の減少による地域医療格差の解消に向けた取り組みを進めていくとしている。

遠隔手術支援の実証実験結果まとめ

IOWN APN 従来のギャランティ型回線
片道の伝送遅延 0.28msec 2.20msec
遅延ゆらぎ(平均) 0.00μsec 0.17μsec
遅延ゆらぎ(最大) 0.02μsec 2.96μsec

IOWN APNについて

IOWN APNとは、ネットワークから端末まで全てにフォトニクス(光)ベースの技術を導入した革新的な通信基盤のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • エレクトロニクス(電子)ベースの従来技術と比較して圧倒的な低消費電力を実現
  • 高品質かつ大容量の通信が可能
  • 極めて低遅延な伝送性能を提供

今回の実証実験では、従来のギャランティ型回線と比較して約30kmの距離において約4倍の伝送遅延性能と120倍以上の最大遅延ゆらぎ性能を実現している。さらに長距離での運用においても、APNは距離に伴う遅延やゆらぎの影響を僅少化できるため、より高い効果が期待できる技術だ。

参考サイト

  1. ^ NTT. 「IOWN APN接続による離れた2つの病院間での遠隔手術支援を実証~手術支援ロボットの高精度かつ安定した遠隔操作、同一手術室にいるようなコミュニケーション環境を実現~ | ニュースリリース | NTT」. https://group.ntt/jp/newsrelease/2025/02/28/250228a.html, (参照 25-03-04).

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