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DNPとBIPROGYが量子技術とAIで物流効率化へ、移動距離29%削減を実現し本格研究フェーズへ

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

DNPとBIPROGYが量子技術とAIで物流効率化へ、移動距離29%削減を実現し本格研究フェーズへ

PR TIMES より


記事の要約

  • DNPとBIPROGYが量子技術・AIを活用した物流効率化研究を本格化
  • NEDOの開発事業でステージゲート審査を通過し本格研究へ移行
  • ピッキング作業の最適化で移動距離29%削減を実現

DNPとBIPROGYによる量子技術・AI活用の物流効率化研究

大日本印刷株式会社とBIPROGY株式会社は、NEDOの量子・古典ハイブリッド技術のサイバー・フィジカル開発事業において、2023年11月から物流業務効率化アプリケーション開発の初期仮説検証に取り組んでいた。2025年1月に研究成果をNEDOに報告し、厳正な審査によりステージゲート審査を通過したことで、2025年4月1日から本格研究フェーズへと移行することが決定した。[1]

DNPは量子アニーリングと古典AI技術を組み合わせた独自のDNPアニーリング・ソフトウェアを用いて、配送品のピッキング作業を最適化するアプリケーションを開発した。実証実験では従来手法と比較して全体の総移動距離を約29%削減し、他人とのすれ違い回数を約44%削減することに成功している。

本格研究フェーズでは自律走行搬送ロボットと作業者が協働して行うピッキング作業を最適化するアプリケーションの開発を進める。AMRの稼働制御や作業順番の管理機能に加え、作業効率の改善度合いを事前に検証できるバーチャルシミュレーション機能の実装も予定されている。

物流効率化研究の成果まとめ

項目 詳細
研究開始時期 2023年11月
本格研究開始 2025年4月1日
開発技術 量子・古典ハイブリッド技術、DNPアニーリング・ソフトウェア
実証成果 総移動距離29%削減、すれ違い回数44%削減、総作業時間6.4%短縮
次期開発内容 AMR協働ピッキング、バーチャルシミュレーション機能

量子アニーリングについて

量子アニーリングとは、量子力学を用いて開発された計算手法の一種で、組合せ最適化問題を解くことを主な目的とする技術である。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 膨大な選択肢から最適な解を高速で導き出すことが可能
  • 従来のコンピューターでは処理が困難な複雑な問題を効率的に解決
  • 物流や金融など様々な産業分野での活用が期待される

DNPとBIPROGYの研究では、量子アニーリングと古典AI技術を組み合わせることで、物流倉庫内のピッキング作業の最適化を実現している。この技術により、作業者の移動経路や作業順序をリアルタイムで最適化し、作業効率を大幅に向上させることが可能となった。

量子技術・AI活用の物流効率化に関する考察

DNPとBIPROGYによる量子技術とAIの組み合わせは、物流業界が直面する人手不足や非効率な作業プロセスという課題に対する革新的なソリューションとなる可能性を秘めている。特にリアルタイムでの作業最適化機能は、従来の静的な作業計画では実現できなかった柔軟な対応を可能にし、作業効率の大幅な向上をもたらすだろう。

今後の課題として、AMRとの協調動作の精度向上や、様々な倉庫レイアウトへの適応能力の確保が挙げられる。バーチャルシミュレーション機能の実装により事前検証が可能になれば、導入時のリスクを最小限に抑えることができるだろう。

物流業界のDX推進において、量子技術とAIの活用は新たなブレイクスルーとなる可能性を持っている。今後は実証実験の規模拡大や他業種への展開など、技術の汎用性を高めていくことで、より広範な社会課題の解決に貢献することが期待される。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「大日本印刷とBIPROGY 量子技術・AIを活用した物流業務効率化の本格的な研究を開始 | 大日本印刷株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000796.000069194.html, (参照 25-03-28).
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