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公開：2025-03-29

Babylon.js 8.0がリリース、IBLシャドウとエリアライト機能の追加でウェブ3D表現が進化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Babylon.js 8.0が公開され、IBLシャドウ機能とエリアライトを実装
• Node Render Graphによってレンダリングパイプラインの完全制御が可能に
• 新しいLightweight Viewerで3Dオブジェクトの表示が容易に

Babylon.js 8.0の新機能とレンダリング性能の大幅な向上

Babylon.jsは2025年3月27日、最新バージョンとなるBabylon.js 8.0を公開した。新バージョンでは、Adobeとの協力によってImage-Based Lighting（IBL）にシャドウ機能が追加され、環境光源からの光と影の近似が可能になった。この機能により、よりリアルな3D表現が実現できるようになっている。^[1]

また、長年要望の高かったエリアライトが実装され、映画のセットで使用される大型の拡散光のような2次元形状の光源をシーンに追加できるようになった。レンダリングパイプラインを完全にカスタマイズできるNode Render Graphも新たに導入され、フレームのレンダリングプロセスを細かく制御することが可能になっている。

さらに、新しいLightweight Viewerが導入され、シンプルな3Dオブジェクトの表示に特化した軽量なツールが利用可能になった。WGSLでのコアエンジンシェーダーのサポートも実現し、WebGPU向けの変換レイヤーが不要になったことで、ファイルサイズが大幅に削減されている。

Babylon.js 8.0の新機能まとめ

Image-Based Lightingについて

Image-Based Lighting（IBL）とは、コンピュータグラフィックスにおける照明技術の一つで、ソース画像に基づいて環境光を近似する手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 実写映像とCGの自然な合成を実現する照明手法
• 環境全体からの光の影響を効率的にシミュレート
• リアルな光と影の表現が可能

Babylon.jsでは8年以上前からIBLをサポートしており、エンジンの中で最も広く使用される機能の一つとなっている。今回のアップデートでAdobeとの協力によりIBLにシャドウ機能が追加され、環境光からの影生成が可能になったことで、さらにリアルな3D表現が実現できるようになった。

Babylon.js 8.0に関する考察

Babylon.js 8.0で導入されたIBLシャドウ機能とエリアライトは、3Dコンテンツ制作の可能性を大きく広げる革新的な機能だ。特にAdobeとの協力で実現したIBLシャドウは、実写とCGの融合をより自然に実現できる可能性を秘めており、ウェブベースの3D表現の新しい扉を開くものになるだろう。

Node Render Graphの導入により、開発者がレンダリングパイプラインを完全にコントロールできるようになったことは、カスタマイズ性の向上という面で重要な進歩となる。アルファ版という位置づけではあるものの、将来的にはより高度な表現や最適化が可能になることが期待できるだろう。

新しいLightweight Viewerの登場は、3D表示の敷居を大きく下げることになるだろう。特に単純な3Dオブジェクトの表示に特化した軽量な実装は、ウェブサイトへの3Dコンテンツの導入を促進し、よりインタラクティブなウェブ体験の創出につながることが期待される。

参考サイト

1. ^ Windows Blog. 「Announcing Babylon.js 8.0」. https://blogs.windows.com/windowsdeveloper/2025/03/27/announcing-babylon-js-8-0/, (参照 25-03-29).
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