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【CVE-2025-1497】PlotAIにリモートコード実行の脆弱性、LLM出力の検証不足で任意のPythonコード実行が可能に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • PlotAIでリモートコード実行の脆弱性が発見
  • LLM生成出力の検証不足により任意のPythonコードが実行可能
  • ベンダーは脆弱性修正パッチのリリース予定なし

PlotAIに深刻な脆弱性、任意のPythonコード実行が可能に

セキュリティ研究機関のCERT.PLは2025年3月10日、MLJARが開発するPlotAIにリモートコード実行の脆弱性が存在することを発表した。この脆弱性はLLM生成出力の検証が不十分であることに起因しており、攻撃者が任意のPythonコードを実行できる可能性があることが判明している。深刻度はCVSS v4.0で9.3(CRITICAL)と評価されている。[1]

影響を受けるバージョンはPlotAI 0.0.6以前のすべてのバージョンとなっており、ベンダーは脆弱なコードをコメントアウトする対応を行っている。しかし、ソフトウェアの利用には当該コードのアンコメントが必要となるため、ユーザーはリスクを受け入れる必要があるとされている。

ベンダーは本脆弱性に対する修正パッチのリリースを予定していないことを明らかにしており、セキュリティ研究者のEryk Winiarzによって発見されたこの問題への対応が課題となっている。脆弱性識別番号はCVE-2025-1497として登録されている。

PlotAIの脆弱性概要

項目 詳細
脆弱性ID CVE-2025-1497
影響度 CVSS v4.0: 9.3 (CRITICAL)
影響範囲 PlotAI 0.0.6以前のすべてのバージョン
脆弱性種別 CWE-77: コマンドインジェクション
発見者 Eryk Winiarz

リモートコード実行について

リモートコード実行とは、攻撃者が対象システム上で任意のコードを実行できる深刻な脆弱性のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 攻撃者が遠隔から任意のコマンドやプログラムを実行可能
  • システムの完全な制御権限を奪取される可能性がある
  • データの改ざんや窃取、システムの破壊などが可能となる

PlotAIの事例では、LLM(大規模言語モデル)が生成する出力の検証が不十分であることにより、攻撃者が任意のPythonコードを実行できる状態となっている。この種の脆弱性は、入力値の適切な検証やサニタイズ処理の実装、実行権限の制限などの対策が必要となる。

PlotAIの脆弱性に関する考察

AIツールの開発においてセキュリティ対策の重要性が改めて浮き彫りとなった事例といえる。LLMの出力を直接実行環境に渡すことのリスクが明確になり、入力値の検証やサニタイゼーションの重要性が再認識される機会となった。今後はAIツールの開発においてセキュリティ設計の見直しが進むことが期待される。

ベンダーが修正パッチをリリースしない判断を下したことは、オープンソースソフトウェアのメンテナンス体制における課題を浮き彫りにしている。セキュリティ上の懸念がある機能を無効化するだけでは根本的な解決にならず、コミュニティベースでの脆弱性対応の仕組みづくりが求められる。

今後はAIツールの開発においてセキュリティレビューの重要性が増すと考えられる。特にLLMの出力を扱うツールでは、サンドボックス環境での実行や権限の制限など、多層的な防御策の実装が必要となるだろう。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-1497, (参照 25-03-29).
  2. 1334

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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