セキュリティ

SECURITY

公開：2025-04-12

【CVE-2025-3207】Patient Record Management System 1.0に重大な脆弱性、SQLインジェクション攻撃の危険性が判明

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Patient Record Management System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性
• birthing_form.phpのbirth_idパラメータに深刻な問題
• リモートから攻撃可能でパブリックに公開済み

Patient Record Management System 1.0のSQLインジェクション脆弱性

code-projects社のPatient Record Management System 1.0において、birthing_form.phpファイルに重大な脆弱性が2025年4月4日に発見された。この脆弱性は、birth_idパラメータの処理においてSQLインジェクションが可能となっており、システムのセキュリティを著しく低下させる可能性がある。^[1]

この脆弱性はCVE-2025-3207として識別されており、CWEによる脆弱性タイプはSQLインジェクション（CWE-89）とインジェクション（CWE-74）に分類されている。CVSS 4.0のスコアは5.3（MEDIUM）であり、攻撃元区分はネットワーク、攻撃条件の複雑さは低いとされている。

脆弱性の詳細はすでに公開されており、悪用可能な状態となっている。攻撃者は低い特権レベルでリモートからシステムにアクセスすることが可能であり、機密性、整合性、可用性のそれぞれに対して影響を及ぼす可能性がある。

Patient Record Management System 1.0の脆弱性詳細

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、データベースに対する悪意のあるSQLクエリを挿入・実行する攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 入力値の検証が不十分な場合に発生する脆弱性
• データベースの改ざんや情報漏洩につながる可能性
• 適切な入力値のサニタイズにより防御が可能

Patient Record Management System 1.0の場合、birthing_form.phpのbirth_idパラメータに対する入力値の検証が不十分であることが問題となっている。攻撃者はこの脆弱性を悪用して、患者の個人情報を含むデータベースに不正にアクセスする可能性がある。

Patient Record Management Systemの脆弱性に関する考察

医療情報システムにおける脆弱性は患者の個人情報漏洩という深刻な問題につながる可能性があり、早急な対応が求められる。特にSQLインジェクションの脆弱性は、攻撃の難易度が低く広く知られた攻撃手法であるため、発見され次第直ちにパッチ適用などの対策を実施する必要がある。

今後同様の問題を防ぐためには、開発段階でのセキュリティテストの強化や、定期的な脆弱性診断の実施が重要となる。特に医療機関向けシステムでは、HIPAA準拠などのセキュリティ基準に沿った開発プロセスの確立が不可欠だ。

Patient Record Management Systemの次期バージョンでは、入力値のバリデーション機能の強化や、プリペアドステートメントの採用など、より安全なデータベースアクセス手法の実装が期待される。また、システム全体のセキュリティアーキテクチャの見直しも検討すべきだろう。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3207, (参照 25-04-12).
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