セキュリティ

SECURITY

公開：2025-04-12

【CVE-2025-3208】Patient Record Management System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性、医療データ保護の緊急対応が必要に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Patient Record Management System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性
• xray_print.phpのitr_noパラメータが影響を受ける
• リモートから攻撃可能な重大な脆弱性として公開

Patient Record Management System 1.0の重大な脆弱性を確認

code-projects社のPatient Record Management System 1.0において、重大なセキュリティ脆弱性が2025年4月4日に公開された。この脆弱性は/xray_print.phpファイル内のitr_noパラメータにSQLインジェクションが可能であることが明らかになっており、リモートからの攻撃実行が可能な状態となっている。^[1]

この脆弱性はCVE-2025-3208として識別されており、CVSSによる評価ではバージョン4.0で5.3（MEDIUM）、バージョン3.1と3.0で6.3（MEDIUM）の深刻度が付与されている。攻撃条件の複雑さは低く設定されており、特権レベルは低い状態での攻撃が可能となっている。

VulDBユーザーのzokeyeによって報告されたこの脆弱性は、CWE-89（SQLインジェクション）とCWE-74（インジェクション）に分類されている。既に攻撃コードが一般に公開されており、早急な対応が必要とされる状況となっている。

Patient Record Management System 1.0の脆弱性詳細

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションの脆弱性を悪用してデータベースへ不正なSQLクエリを実行する攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ユーザー入力値を適切にサニタイズせずにSQLクエリに組み込むことで発生
• データベースの閲覧や改ざん、削除などの不正操作が可能
• 認証回避やバックドア作成など深刻な被害につながる可能性がある

Patient Record Management System 1.0の場合、xray_print.phpファイルのitr_noパラメータが適切なバリデーションを行っていないことが問題となっている。この脆弱性は医療記録システムで発見されたため、患者の個人情報漏洩につながる可能性があり、特に重要な対応が必要とされている。

Patient Record Management System 1.0の脆弱性に関する考察

医療システムにおけるセキュリティ脆弱性の発見は、患者データの機密性と完全性に重大な影響を及ぼす可能性があり、極めて深刻な問題として捉える必要がある。特にSQLインジェクションの脆弱性は、攻撃の実行が比較的容易であり、かつ権限昇格や情報漏洩などの重大な被害につながる可能性が高いため、早急な対応が求められる状況だ。

医療機関のデジタル化が進む中、患者記録管理システムのセキュリティ強化は最重要課題の一つとなっている。今後は入力値のバリデーションやエスケープ処理の実装、定期的なセキュリティ監査の実施など、複数層での防御策を講じる必要があるだろう。

また、医療システム開発者には、セキュアコーディングガイドラインの遵守やセキュリティテストの徹底など、開発段階からのセキュリティ対策の強化が求められる。医療データの重要性を考慮すると、今後はより厳格なセキュリティ基準の策定と、それに基づく製品開発が必要となるだろう。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-3208, (参照 25-04-12).
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