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三菱電機がSLIMDIPシリーズにSiC製品を追加、家電向けパワー半導体の電力損失を大幅に低減し省エネ化を促進

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

三菱電機がSLIMDIPシリーズにSiC製品を追加、家電向けパワー半導体の電力損失を大幅に低減し省エネ化を促進

PR TIMES より


記事の要約

  • 三菱電機がSLIMDIPシリーズの新製品2種を発表
  • SiC製品で高出力化と電力損失の大幅低減を実現
  • 家電の省エネ化に向け4月22日からサンプル提供開始

三菱電機のパワー半導体モジュール新製品が家電の省エネ化を促進

三菱電機は家電向けパワー半導体モジュールSLIMDIPシリーズの新製品として、フルSiC SLIMDIP「PSF15SG1G6」とハイブリッドSiC SLIMDIP「PSH15SG1G6」の2製品を2025年4月22日からサンプル提供を開始する。小型で端子配列を最適化した独自のSLIMDIPパッケージで初めてSiC製品化を実現し、高出力化と電力損失の大幅低減を可能にした。[1]

現行のRC-IGBT SLIMDIP製品と比較して、フルSiC SLIMDIPは電力損失を約79%低減し、ハイブリッドSiC SLIMDIPは約47%低減することで家電の低消費電力化に貢献する。家電用途として業界で初めてSiC-MOSFETとRC-IGBTを1つのパワー半導体モジュールに搭載することで、より効率的な電力変換を実現した。

三菱電機はインテリジェントパワー半導体モジュール「DIPIPM」を1997年に製品化して以来、家電の省エネ化や小型化に貢献してきた実績がある。2010年には世界で初めてSiCパワー半導体モジュールを自社ルームエアコン「霧ヶ峰」に搭載し、2016年にはSiC-MOSFETを搭載した「フルSiC超小型DIPIPM」を発売している。

新製品の特長まとめ

フルSiC SLIMDIP ハイブリッドSiC SLIMDIP
型番 PSF15SG1G6 PSH15SG1G6
電力損失低減率 約79% 約47%
主な特徴 SiC-MOSFETのみ搭載 SiC-MOSFETとRC-IGBTの併用
年間消費電力量削減率 約80% 約41%

SiC-MOSFETについて

SiC-MOSFETとは、炭化ケイ素(SiC)を材料に用いた金属酸化膜半導体電界効果トランジスタのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 従来のシリコン製半導体と比べて高効率な電力変換が可能
  • 高温動作に優れた特性を持つ
  • スイッチング損失が少なく省エネルギー性能が高い

三菱電機は独自の設計・生産技術を適用したSiC-MOSFETチップを新開発し、SLIMDIPパッケージへの搭載を実現した。このチップサイズと特性を最適化することで、家電用インバーター回路の電力損失を大幅に低減し、製品の省エネ性能向上に貢献している。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「パワー半導体「フル SiC SLIMDIP」「ハイブリッド SiC SLIMDIP」サンプル提供開始 | 三菱電機株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000256.000120285.html, (参照 25-04-16).
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