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公開：2025-04-18

五井火力発電所がGEベルノバの9HA.02ガスタービンを導入、日本の電力安定供給とCO2削減に貢献

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 五井火力発電所が日本初のGEベルノバ製9HA.02ガスタービンを導入
• 合計出力2.3GW以上で日本の約2.2%世帯分の電力供給が可能に
• CO2排出量を従来比16%削減し環境負荷低減を実現

五井火力発電所がGEベルノバの最新鋭ガスタービンを導入し運転開始

GEベルノバは、五井ユナイテッドジェネレーション合同会社が運営する五井火力発電所において、日本初となるGEベルノバ製9HA.02ガスタービンを3基導入し2025年4月17日より営業運転を開始したことを発表した。五井火力発電所は、JERAとENEOS Power、九州電力による共同出資会社が運営しており、合計出力2.3GW以上の電力を送電網に供給することが可能になっている。^[1]

GEベルノバは韓国の昌原工場で製造した圧力部モジュールと統営で組み立てられた世界最大級のHRSGスーパーモジュール3基を日本へ輸送し、発電所に統合することに成功した。各スーパーモジュールは重量約2,500トン、高さ43〜46メートルという巨大な規模を誇り、これらの導入により燃料を追加することなく最大50%増のエネルギー生成が実現可能となっている。

五井火力発電所は1960年代に建設され2018年に廃止された旧設備と比較してCO2排出量を16%削減することが可能となった。先進的なGEベルノバ製のHA機器と東芝製の蒸気タービンならびに発電機の導入により、高効率かつ環境負荷の低い発電システムが実現されている。

五井火力発電所の新設備導入まとめ

HRSGについて

HRSGとは「Heat Recovery Steam Generator（排熱回収ボイラー）」の略称で、ガスタービンの排熱を有効活用して蒸気を生成する重要な設備である。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• ガスタービンの排熱を利用して過熱蒸気を生成
• 追加燃料なしで最大50%のエネルギー増加が可能
• コンバインドサイクル発電の効率向上に貢献

五井火力発電所に導入されたHRSGスーパーモジュールは、韓国の昌原工場で製造された圧力部モジュールと統営で組み立てられた3台のプレハブ式モジュールで構成されている。これらの設備は世界最大級の規模を誇り、発電効率の向上とCO2排出量の削減に大きく寄与している。

GEベルノバの9HA.02ガスタービン導入に関する考察

GEベルノバの最新鋭ガスタービン導入は、日本のエネルギー安定供給と環境負荷低減の両立という観点で画期的な成果をもたらしている。特に従来比16%のCO2排出量削減と2.3GW以上という大規模な発電容量は、持続可能なエネルギー供給体制の構築に向けた重要な一歩となるだろう。

一方で、今後はメンテナンスや運用コストの最適化が課題となる可能性がある。世界最大級のHRSGスーパーモジュールの維持管理には高度な技術と継続的な投資が必要となり、長期的な運用体制の確立が重要な検討事項となっている。

将来的には水素やアンモニアなどの新たな燃料への対応も期待される。GEベルノバのIHIとの協業によるアンモニア燃焼技術の開発は、さらなるCO2排出量削減に向けた取り組みとして注目されており、五井火力発電所が次世代の発電技術の実証の場となることが期待できる。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「五井火力発電所にGEベルノバのHAガスタービンを導入 | ＧＥベルノバ・インターナショナル・エルエルシーのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000159435.html, (参照 25-04-18).
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