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公開：2025-04-22

光響がExail社のレーザー位相再生ステーションRLSを発売、超長距離光伝送の安定性が向上へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 光響がExail社のレーザー位相再生ステーションRLSの取り扱いを開始
• 超長距離光ファイバー伝送での位相ノイズを補償・再生するシステム
• 最長2,000 kmまでの高精度・高安定なレーザー伝送を実現

Exail社レーザー位相再生ステーションRLSの機能と特徴

株式会社光響は、仏Exail社のレーザー位相再生ステーション「Regeneration Laser Station（RLS）」の取り扱いを2025年4月21日より開始した。RLSは超長距離の光ファイバーリンクにおける信号伝送中に生じる光周波数信号の位相ノイズを補償・再生し、ITUチャネル44において安定した出力レーザーを提供するスタンドアローン型の光伝送補償システムである。^[1]

RLSの分離型構造により、フォトニックヘッドをファイバーリンク中間部に設置しつつ制御ユニットを任意の場所に配置できる柔軟な運用が可能となっている。従来のレーザー伝送システムでは100 kmを超える光ファイバー伝送時に環境変動や機械的影響により位相雑音が蓄積し、最終的な信号の精度・安定性が著しく低下する課題があった。

RLSは数百 kmから最長2,000 km規模の高精度・高安定なレーザー伝送を実現する構成となっており、光周波数標準の遠隔転送や光原子時計・干渉計測など、精密計測分野での活用が期待されている。光響では本製品をはじめとしたExail社製品を含め、300社を超える海外メーカーの製品や10万点以上のレーザー・光学関連製品を取り扱っている。

RLSの主要仕様まとめ

RLSの詳細はこちら

位相ノイズについて

位相ノイズとは、光ファイバー伝送における信号の位相変動のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 環境変動や機械的影響により発生する信号の乱れ
• 長距離伝送時に蓄積され、信号品質を低下させる要因
• 精密な計測や通信に重大な影響を及ぼす現象

従来のレーザー伝送システムでは100 kmを超える光ファイバー伝送時に位相ノイズが蓄積され、信号の精度と安定性が著しく低下することが課題となっていた。RLSは位相ノイズを補償・再生する機能を備えることで、超長距離での高精度・高安定なレーザー伝送を実現している。

レーザー位相再生ステーションRLSに関する考察

RLSの登場により、従来は困難だった超長距離での高精度なレーザー伝送が可能となり、光周波数標準の遠隔転送や精密計測分野に革新的な進展をもたらすことが期待される。特に光原子時計の同期や干渉計測などの高精度な計測技術において、RLSの位相ノイズ補償機能は重要な役割を果たすだろう。

今後の課題として、さらなる長距離化や多波長対応、位相ノイズ補償精度の向上などが考えられる。これらの課題に対しては、フォトニックヘッドの性能向上や制御アルゴリズムの改良、新たな補償技術の開発などが解決策として期待される。

将来的には、量子通信や時空間計測など、より高度な応用分野への展開も視野に入れることができる。RLSの技術は、次世代の光通信インフラや精密計測システムの基盤となる可能性を秘めており、さらなる発展が期待できるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「仏・Exail（旧iXblue Photonics）社レーザー 位相再生ステーション（RLS）取り扱い開始のお知らせ | 株式会社光響のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000208.000049537.html, (参照 25-04-22).
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