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公開：2025-04-25

ファンペップがゼウレカとAI創薬支援契約を締結、特殊ペプチド創薬研究の効率化に向けて前進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• ファンペップがAI創薬による特殊ペプチド創薬研究を開始
• ゼウレカとAI創薬支援コンサルティング契約を締結
• 富士フイルム和光純薬と特殊ペプチド探索で研究委託契約を締結

ファンペップのAI創薬支援による特殊ペプチド研究開始

株式会社ファンペップは2025年4月23日、三井物産株式会社の完全子会社である株式会社ゼウレカとAI創薬支援コンサルティング契約を締結し、AI創薬による特殊ペプチド創薬研究を開始したことを発表した。ファンペップは独自のペプチド技術を用いた製品開発を推進しており、大阪大学大学院医学系研究科の研究成果である機能性ペプチド「AJP001」と「SR-0379」を中心とした研究開発を進めている。^[1]

ゼウレカは保有するスーパーコンピューターや計算創薬技術を活用し、AIや大規模の分子動力学シミュレーションによる複合体構造提示や超大規模なバーチャルスクリーニングなどのAI創薬支援サービスを提供している。ファンペップは2024年8月からゼウレカと研究委託契約を締結し、抗体誘導ペプチドのAI創薬研究を実施している。

今回の研究拡大により、富士フイルム和光純薬とも特定の標的分子に強く結合する特殊ペプチドを探索する研究委託契約を締結した。mRNAディスプレイ法を活用した特殊ペプチドの探索サービスを活用し、次世代創薬技術として期待される特殊ペプチド創薬分野の研究を推進していく。

特殊ペプチド創薬研究の概要

特殊ペプチドについて

特殊ペプチドとは、低分子医薬品と高分子医薬品の間の大きさを持つ中分子医薬品の一種であり、非天然アミノ酸を含む環状ペプチドのことを指す。特殊ペプチドの主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 低分子医薬品では結合できない標的分子への対応が可能
• 高分子医薬品より安定性や組織浸透性が高い
• 次世代のモダリティとして期待される創薬技術

特殊ペプチド探索サービスでは、非天然アミノ酸を含む数十兆種のペプチド群から、特定の標的分子に強固に結合する特殊ペプチドを探索することが可能となっている。ペプチド酵素合成・評価技術を活用することで、迅速かつ効率的に多様な種類の特殊ペプチドを取得することができる。

AI創薬による特殊ペプチド研究に関する考察

AI創薬技術と特殊ペプチド創薬の組み合わせは、従来の創薬アプローチでは困難だった標的分子への対応を可能にする革新的な取り組みである。特にゼウレカの持つスーパーコンピューターとAI技術を活用することで、膨大な化合物の中から最適な候補を効率的に選定できる可能性が高まっている。

将来的な課題として、特殊ペプチドの安定性や製造コストの最適化が挙げられる。また、AI創薬支援サービスの精度向上や、より多様な標的分子への対応が求められるだろう。これらの課題に対しては、企業間の技術連携強化や継続的な研究開発投資が重要な解決策となる。

中長期的な展望として、特殊ペプチド創薬とAI技術の融合がもたらす新たな創薬パラダイムへの期待が高まっている。特に、従来の医薬品では対応できなかった疾患への治療薬開発や、個別化医療への応用など、医療分野に大きな革新をもたらす可能性を秘めている。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「AI創薬による特殊ペプチド創薬研究開始のお知らせ | 株式会社ファンペップのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000019.000142282.html, (参照 25-04-25).
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