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イーサネットカードとは?意味をわかりやすく簡単に解説

text: XEXEQ編集部


イーサネットカードとは

イーサネットカードは、コンピュータやサーバーをネットワークに接続するための拡張機器です。正式には「ネットワークインターフェースカード(NIC)」とも呼ばれ、有線LANを利用したデータ通信を可能にする重要なハードウェアコンポーネントとなっています。通信速度は主に10Mbps、100Mbps、1Gbps、10Gbpsなどの規格が存在し、用途に応じて選択することが重要でしょう。

物理的には、マザーボードのPCIやPCI Express、USBなどの拡張スロットに装着され、RJ-45コネクタを介してLANケーブルと接続します。近年ではマザーボードに直接組み込まれているオンボード型が主流となっていますが、高速通信や特殊な機能を必要とする場合には、別途拡張カードを追加することも少なくありません。

イーサネットカードの主な役割は、デジタルデータをネットワーク上で送受信できる電気信号に変換することにあります。具体的には、MACアドレスによるデータパケットの識別や、データリンク層でのフレーム処理など、OSI参照モデルの物理層とデータリンク層の機能を担当しています。また、最新のイーサネットカードには、TCP/IPオフロードエンジン(TOE)やジャンボフレーム対応など、ネットワークパフォーマンスを向上させる機能が搭載されていることも多いでしょう。

イーサネットカードの選び方と規格の種類

「イーサネットカードの選び方と規格の種類」に関して、以下を解説していきます。

  • イーサネットカードの主要規格と速度の違い
  • 用途別イーサネットカード選定のポイント

イーサネットカードの主要規格と速度の違い

イーサネットカードは規格によって通信速度や機能が大きく異なります。最も基本的な規格には10BASE-T(10Mbps)、100BASE-TX(100Mbps)、1000BASE-T(1Gbps)、10GBASE-T(10Gbps)などがあり、数字が大きいほど高速なデータ転送が可能になっているのが特徴です。現在のスタンダードは1000BASE-T(ギガビットイーサネット)となっていますが、大容量データを頻繁に扱う環境では10GBASE-Tや25GBASE-Tなどの高速規格が選ばれることが増えてきました。

規格選びの際は下位互換性にも注目する必要があります。最新の10GBASE-T対応カードは通常、1000BASE-Tや100BASE-TXの環境でも使用できるよう設計されているためです。また、Full-DuplexやHalf-Duplexといった通信方式、Auto-Negotiation(自動速度検出)機能の有無、さらには新しいIEEE 802.3azエネルギー効率イーサネット(EEE)対応といった省電力性能も選定時の重要なポイントとなるでしょう。

100BASE-TX 1000BASE-T 10GBASE-T 25GBASE-T
最大速度 100Mbps 1Gbps 10Gbps 25Gbps
ケーブル規格 Cat5以上 Cat5e以上 Cat6A以上 Cat8以上
最大伝送距離 100m 100m 100m 30m
主な用途 一般オフィス 家庭/中小企業 データセンター 高性能サーバー
価格帯 低価格 中価格 高価格 超高価格

用途別イーサネットカード選定のポイント

イーサネットカードは使用環境や目的によって最適な選択肢が変わってきます。一般的なオフィス環境では、ギガビットイーサネット(1000BASE-T)対応のカードで十分な性能を発揮できますが、CADやビデオ編集など大容量データを扱う業務では10GBASE-T以上の高速規格が推奨されるでしょう。また、サーバー用途では冗長性を確保するためのデュアルポートやチーミング機能対応のカードが重要な選択基準となります。

インターフェースタイプも重要な選定ポイントです。現在のPCIスロットタイプ(PCI、PCI-X、PCI Express)に対応したカードを選ぶ必要があり、特にPCI Expressの場合はレーン数(×1、×4、×8、×16)によって転送性能が変わってくることに注意しましょう。さらに、仮想化環境ではSR-IOV(Single Root I/O Virtualization)対応や、高負荷環境ではTCP/IPオフロード機能(TOE)、受信側スケーリング(RSS)などの高度な機能が搭載されたカードが効果的に働きます。

一般オフィス クリエイティブ サーバー データセンター
推奨速度 1Gbps 10Gbps 10Gbps以上 25/40Gbps
ポート数 シングル シングル デュアル以上 クアッド以上
フォームファクタ ロープロファイル 標準サイズ 標準/OCP HHHL/FHFL
特殊機能 基本機能 ジャンボフレーム チーミング機能 RDMA対応
消費電力 低消費電力 中程度 高消費電力 超高消費電力

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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