経済

ECONOMY

公開：2024-12-06

NEXCO東日本が東京湾アクアラインの料金体系を刷新、土日祝日の混雑時間帯を1,600円に値上げし交通分散を強化

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 東京湾アクアラインの混雑緩和策を2025年4月から開始
• 土日祝日13時以降の料金を1,200円から1,600円に値上げ
• 非混雑時間帯の料金を600円から400円に値下げ

NEXCO東日本が東京湾アクアラインの新料金体系を発表

NEXCO東日本は、東京湾アクアラインの混雑緩和を目的とした新たな料金体系について、2025年4月からの導入を2024年12月4日に発表した。社会実験として実施されている現行の時間帯別料金を見直し、上り線の土日祝日13時から19時までの料金を普通車で1,200円から1,600円に引き上げることで、より効果的な交通分散を図る方針だ。^[1]

新料金体系では、上り線の混雑時間帯以外の料金設定も大幅に見直されることになった。具体的には普通車の場合、20時から翌4時までの夜間帯の料金を現在の600円からさらに引き下げ400円とすることで、利用時間帯の分散化を促進する仕組みを導入するのだ。

本施策の特徴として、従来の上り線に加えて下り線にも新たに時間帯別料金を導入する点が挙げられる。普通車の場合、下り線の最も混雑する5時から7時までの時間帯を1,000円に設定し、その他の時間帯は800円を基本料金とする料金体系が構築された。

東京湾アクアライン料金体系まとめ

ETC時間帯別料金について

ETC時間帯別料金とは、高速道路の混雑状況に応じて通行料金を変動させる料金施策のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ETCを搭載した車両のみが対象となる料金システム
• 時間帯によって料金が変動し、交通量の分散化を図る
• 混雑時間帯は割増、閑散時間帯は割引を適用する仕組み

東京湾アクアラインでは2023年7月から社会実験として時間帯別料金を導入しており、混雑時間帯の通行量削減に一定の効果を上げている。新料金体系では料金差をより大きくすることで、さらなる交通分散効果が期待されているのだ。

東京湾アクアラインの新料金体系に関する考察

新料金体系における最大の利点は、料金差を拡大することで利用者の時間選択の幅を広げている点にある。深夜帯と混雑時間帯の料金差を最大1,200円に設定することで、時間に余裕のある利用者の行動変容を促す効果が期待できるだろう。

一方で、料金値上げによる経済的負担の増加は、地域経済や観光産業に影響を与える可能性がある。特に観光目的の利用者にとって、土日祝日の日中の値上げは旅行計画の見直しを迫る要因となることが予想されるのだ。

今後は料金変更による交通量の変化を詳細に分析し、必要に応じて柔軟な料金調整を行うことが重要となる。また、高速バスや物流事業者など、定期的な利用者に対する影響を考慮した追加施策の検討も必要だろう。

参考サイト

1. ^ NEXCO東日本. 「【CA】東京湾アクアラインにおけるETC時間帯別料金の社会実験内容を令和7年4月から変更します　～上り線は料金を見直しのうえ継続、下り線でも新たに社会実験を開始～ | NEXCO東日本」. https://www.e-nexco.co.jp/pressroom/head_office/2024/1204/00014350.html, (参照 24-12-06).

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