セキュリティ

SECURITY

公開：2024-12-13

【CVE-2024-54926】kashipara E-learning Management System v1.0にSQL Injection脆弱性、教育データの情報流出リスクに警鐘

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• kashipara E-learning Management System v1.0に脆弱性
• SQL Injectionによる不正データベースアクセスの可能性
• CVSSスコア9.8のCriticalレベルの脆弱性

kashipara E-learning Management System v1.0のSQL Injection脆弱性

MITREは2024年12月9日にkashipara E-learning Management System v1.0の/search_class.phpにSQL Injection脆弱性が存在することを公開した。この脆弱性は【CVE-2024-54926】として識別されており、リモートの攻撃者がschool_yearパラメータを介して任意のSQLコマンドを実行しデータベースに不正アクセスできる問題が報告されている。^[1]

CISAによる評価では、この脆弱性の深刻度はCVSSスコア9.8のCriticalレベルとなっており、攻撃の実行が容易で特別な権限も不要とされている。脆弱性の種類はCWE-89（SQL Injection）に分類され、機密性・整合性・可用性のすべてに高い影響を及ぼす可能性があるとされた。

また、SSVCによる評価では、この脆弱性は自動化された攻撃が可能であることが指摘されている。攻撃者は容易に攻撃コードを作成できる状態にあり、proof of conceptコードも既に存在していることから、早急な対策が必要とされている。

CVE-2024-54926の影響と深刻度

SQL Injectionについて

SQL Injectionとは、Webアプリケーションのデータベースに対して悪意のあるSQLコマンドを注入する攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 入力値の検証が不十分な場合に発生する脆弱性
• データベースの閲覧や改ざん、削除などが可能
• 認証回避やバックドア作成にも悪用される可能性

SQL Injectionはkashipara E-learning Management System v1.0の/search_class.phpでschool_yearパラメータを介して実行可能であり、攻撃者はデータベースへの不正アクセスを試みる可能性がある。この脆弱性は認証を必要とせず、リモートから攻撃可能なため、システム管理者は早急なアップデートや対策が必要となっている。

kashipara E-learning Management Systemの脆弱性に関する考察

kashipara E-learning Management System v1.0の脆弱性は、教育機関のデータベースを標的とした攻撃に悪用される可能性が高く、学生や教職員の個人情報が流出するリスクが存在する。特にSQL Injectionの自動化が可能な点は、大規模な攻撃につながる可能性があり、教育システムのセキュリティ対策の重要性を改めて浮き彫りにしている。

この問題に対する短期的な解決策として、WAFの導入やパラメータのバリデーション強化が考えられるが、長期的にはセキュアコーディングの徹底やセキュリティテストの強化が不可欠である。今後は特に教育システムにおけるセキュリティ対策の標準化や、定期的な脆弱性診断の実施が重要になってくるだろう。

また、今回の脆弱性発見を契機に、教育システムのセキュリティガイドラインの整備や、開発者向けのセキュリティトレーニングの強化が望まれる。教育機関のデジタル化が進む中、セキュリティ対策は教育の質を担保する上で重要な要素となっており、より一層の取り組み強化が期待される。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE-2024-54926 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-54926, (参照 24-12-13).

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