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【CVE-2024-12662】IObit Advanced SystemCare Utimateに深刻な脆弱性、ベンダー対応の遅れで懸念拡大

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • IObit Advanced SystemCare Utimateにヌルポインタ参照の脆弱性
  • AscRegistryFilter.sysのIOCTL Handlerに深刻な問題
  • ベンダーへの通知に対し反応なし、脆弱性情報が公開

IObit Advanced SystemCare Utimate 17.0.0の脆弱性

IObit社のシステムメンテナンスツールAdvanced SystemCare Utimate 17.0.0において、深刻な脆弱性が2024年12月16日に公開された。AscRegistryFilter.sysのIOCTL Handler機能で発見されたこの脆弱性は、ヌルポインタ参照の問題を引き起こす可能性があり、セキュリティ研究者によって報告されている。[1]

この脆弱性はCVE-2024-12662として識別されており、CWEによる脆弱性タイプはNULLポインタ参照(CWE-476)とサービス拒否(CWE-404)に分類されている。CVSSスコアは最大で6.8を記録し、ローカルからの攻撃が可能で複雑性は低いとされている。

脆弱性の発見後、研究者はIObit社に対して早期に通知を行ったが、ベンダーからの応答は得られていない状況が続いている。すでに脆弱性の詳細が公開されており、悪用される可能性があることから、ユーザーの迅速な対応が求められている。

IObit Advanced SystemCare Utimate 17.0.0の脆弱性詳細

項目 詳細
CVE番号 CVE-2024-12662
影響を受けるバージョン 17.0.0以下
脆弱性の種類 ヌルポインタ参照、サービス拒否
CVSSスコア 6.8(MEDIUM)
攻撃条件 ローカルからのアクセス、低い複雑性

ヌルポインタ参照について

ヌルポインタ参照とは、プログラムが無効なメモリアドレスにアクセスしようとする問題のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • プログラムが存在しないメモリ領域にアクセスを試みる
  • システムクラッシュやサービス停止の原因となる
  • 悪意のある攻撃者による権限昇格に悪用される可能性

IObit Advanced SystemCare Utimateの場合、AscRegistryFilter.sysライブラリのIOCTL Handler機能において、0x8001E040関数でヌルポインタ参照が発生する可能性がある。この脆弱性は管理者権限を持つローカルユーザーによって悪用される可能性があり、システムの安定性に深刻な影響を及ぼす可能性がある。

IObit Advanced SystemCare Utimateの脆弱性に関する考察

IObit Advanced SystemCare Utimateの脆弱性は、システムのセキュリティ管理における企業の対応姿勢の重要性を浮き彫りにしている。ベンダーの迅速な対応と情報開示は、ユーザーの信頼を維持する上で不可欠な要素となっているが、今回のケースではIObit社の対応の遅れが大きな懸念材料となっている。

今後このような問題を防ぐためには、セキュリティ研究者との積極的なコミュニケーションと、脆弱性報告に対する迅速な対応体制の構築が不可欠となる。特にシステムレベルで動作するドライバーの脆弱性は、システム全体に影響を及ぼす可能性があるため、開発段階での徹底的なセキュリティテストの実施も重要だろう。

また、サードパーティ製システムユーティリティの利用に関しては、ベンダーのセキュリティ対応能力を評価基準の一つとして考慮する必要がある。ユーザー側でもセキュリティアップデートの有無を定期的にチェックし、必要に応じて代替ソフトウェアへの移行を検討するなど、より慎重な運用判断が求められている。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE-2024-12662 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-12662, (参照 24-12-22).

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