セキュリティ

SECURITY

公開：2024-12-22

【CVE-2024-12659】IObit Advanced SystemCare Utimate 17.0.0にNULLポインタ参照の脆弱性、サービス拒否のリスクが浮上

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• IObit Advanced SystemCare Utimateにセキュリティ脆弱性を発見
• IOCTL AscRegistryFilter.sysのnullポインタ参照に問題
• ローカルからの攻撃でサービス拒否が可能に

IObit Advanced SystemCare Utimate 17.0.0の脆弱性

IObit Advanced SystemCare Utimate 17.0.0以前のバージョンにおいて、深刻な脆弱性が発見された。IOCTL AscRegistryFilter.sysライブラリの0x8001E004関数においてnullポインタ参照の問題が確認され、この脆弱性は【CVE-2024-12659】として識別されている。脆弱性の情報は2024年12月16日にVulDBより公開された。^[1]

この脆弱性は、ローカルからの攻撃を要件とし、nullポインタ参照によってサービス拒否が引き起こされる可能性がある。脆弱性の深刻度はCVSS 4.0で6.8（中程度）と評価されており、攻撃者は特権レベルの制限下でも可用性に高い影響を与えることが可能だ。

脆弱性の情報は既に一般に公開されており、攻撃に利用される可能性がある状態となっている。IObit社は早期にこの脆弱性について連絡を受けていたが、現時点で対応していないことが明らかになったため、ユーザーは代替の保護手段を検討する必要が出てきた。

IObit Advanced SystemCare Utimateの脆弱性詳細

NULLポインタ参照について

NULLポインタ参照とは、プログラムがメモリ内のNULL（無効な）アドレスにアクセスしようとする際に発生する脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• プログラムがメモリ内の無効なアドレスにアクセスを試みる問題
• プログラムのクラッシュやサービス拒否につながる可能性
• 適切なメモリ管理とポインタの検証で防止可能

IObit Advanced SystemCare Utimateで発見された脆弱性では、AscRegistryFilter.sysライブラリの0x8001E004関数においてNULLポインタ参照が発生する。この問題により、攻撃者はローカルからの攻撃でシステムのサービス拒否を引き起こすことが可能となっている。

IObit Advanced SystemCare Utimateの脆弱性に関する考察

IObit Advanced SystemCare Utimateの脆弱性は、システムのセキュリティ管理における重要な課題を浮き彫りにしている。特にドライバレベルでの脆弱性は、システム全体に影響を及ぼす可能性があり、早急な対応が求められる状況だ。ベンダーの対応の遅れは、ユーザーのセキュリティリスクを増大させる要因となっている。

今後同様の問題を防ぐためには、ドライバ開発時におけるセキュリティテストの強化が不可欠となる。特にNULLポインタ参照のような基本的な脆弱性については、静的解析ツールの活用や定期的なコードレビューによって事前に検出できる可能性が高いだろう。

IObit社には、脆弱性報告に対する迅速な対応体制の構築が求められる。セキュリティ研究者との協力関係を築き、脆弱性情報の共有や修正プログラムの提供を効率的に行える体制を整えることが、製品の信頼性向上につながるはずだ。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE-2024-12659 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-12659, (参照 24-12-22).

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