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公開：2025-01-10

パナソニックが水素活用エネルギーソリューションをドイツのオフィスビルに導入、2025年春より実証実験開始へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• パナソニックがドイツのオフィスビルで水素活用エネルギーソリューションを導入
• 純水素型燃料電池と太陽電池による100%再生可能エネルギー化を実現
• 2025年春より実証運用を開始予定で2024年10月に着工

水素を活用したエネルギーソリューション「Panasonic HX」の実証実験開始

パナソニック株式会社はカーボンニュートラル事業の競争力強化を目指し、パナソニック インダストリー ヨーロッパ有限会社のオフィスビルで純水素型燃料電池システムの実証実験を2025年春より開始する予定だ。同社のドイツ・オットブルン拠点にある2棟のオフィスビルのうち1棟に、純水素型燃料電池と太陽電池を組み合わせたシステムを導入し、使用電力の100%再生可能エネルギー化を目指している。^[1]

Panasonic HXは5kWタイプと10kWタイプの純水素型燃料電池を連結可能な設計とし、太陽電池および蓄電池と組み合わせることで電力需要の変化に柔軟に対応するソリューションとなっている。3種類の電池を高度に連携制御することで発電の余剰やムダを抑え、安定的な再生可能エネルギーの供給を実現することが可能だ。

パナソニックはこれまでに滋賀県草津の燃料電池工場や英国ウェールズのカーディフ工場で実証実験を行ってきたが、今回が初めてのオフィスビル向け導入となる。新たに10kWタイプの純水素型燃料電池を活用し、水素関連企業とのパートナーシップ構築も視野に入れている。

Panasonic HXのシステム構成まとめ

純水素型燃料電池について

純水素型燃料電池とは、水素を燃料として電気を生成する発電システムのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 発電時に温室効果ガスを排出しない環境性能の高さ
• 需要変動に応じた柔軟な出力調整が可能
• 高効率な発電と長時間運転の実現

純水素型燃料電池システムは再生可能エネルギーの安定供給に貢献する重要な技術として注目を集めている。パナソニックのPanasonic HXでは、5kWタイプと10kWタイプの純水素型燃料電池を用意し、施設の規模や用途に応じて最適な構成を実現することが可能となっている。

Panasonic HXの実証実験に関する考察

パナソニックによるオフィスビルでの実証実験は、再生可能エネルギーの普及における重要なマイルストーンとなる可能性が高い。純水素型燃料電池と太陽電池、蓄電池を組み合わせたシステムは、天候や時間帯による発電量の変動を吸収し、安定した電力供給を実現する画期的なソリューションとなるだろう。

今後の課題として、水素の安定供給体制の確立や、システムの導入・運用コストの低減が挙げられる。これらの課題に対しては、水素関連企業とのパートナーシップ強化や、実証実験を通じた運用ノウハウの蓄積により、解決策を見出していく必要があるだろう。

ドイツでの実証実験は、欧州における再生可能エネルギー市場への本格参入の足がかりとなることが期待される。実証実験で得られたデータや知見を活用し、各地域の特性に合わせたソリューションの開発や、グローバルな展開戦略の構築につなげていくことが重要だ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「～水素を活用したエネルギーソリューション「Panasonic HX」～ 新たにドイツのオフィスビルに実証設備を導入し2025年春運用開始予定 | パナソニックグループのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000006068.000003442.html, (参照 25-01-10).
2. Panasonic. https://panasonic.jp/

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