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AWSが日本の新データセンター建設で低炭素型コンクリートを採用、建設時の環境負荷64%削減を実現

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)

AWSが日本の新データセンター建設で低炭素型コンクリートを採用、建設時の環境負荷64%削減を実現

PR TIMES より


記事の要約

  • AWSが日本の新データセンターで低炭素型コンクリートを採用開始
  • 従来比64%カーボン削減のコンクリートを建設に使用
  • 2027年までの日本への2兆2,600億円の投資計画の一環

AWSによる低炭素型コンクリートの導入でデータセンター建設の環境負荷を大幅削減

アマゾン ウェブ サービスは2025年1月31日、日本の新設データセンター建設において従来型と比較してエンボディドカーボンが64%削減される低炭素型コンクリートの採用を開始したことを発表した。この取り組みは、AWSが2027年までに実施する日本への2兆2,600億円の投資計画の一環として位置づけられており、クラウドとAIサービスに対する顧客需要の拡大に対応するものだ。[1]

日本における低炭素型コンクリートの導入では、株式会社竹中工務店の協力のもとECMコンクリートを基礎に使用し、セメントの60%から70%を高炉スラグに置き換えることで温室効果ガスの発生を抑制している。特に地震対策として基礎を大きくする必要がある日本のデータセンターでは、コンクリートの脱炭素化による環境負荷低減効果が顕著になるだろう。

さらにAWSは清水建設株式会社と協力し、別のデータセンターではバイオ炭を非構造体コンクリートに使用することで炭素貯留を実現している。また株式会社大林組とも協力し、基礎下部にクリーンクリートを導入することで、従来比約70%の体積炭素量削減を達成している。

AWS日本データセンターの環境配慮型コンクリート導入状況

ECMコンクリート バイオ炭混入 クリーンクリート
協力企業 竹中工務店 清水建設 大林組
主な特徴 セメント60-70%を高炉スラグに置換 2.6%のバイオ炭含有 従来比約70%の炭素量削減
使用箇所 基礎部分 非構造体コンクリート 基礎下部

エンボディドカーボンについて

エンボディドカーボンとは、建築物分野における建設資材の製造から廃棄までのライフサイクル全体で発生する二酸化炭素排出量のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • 建材の製造過程での排出量が含まれる
  • 輸送や設置時の排出も計上される
  • 保守や廃棄時の環境負荷も考慮される

国連環境計画によると、建設業界は脱炭素化が最も困難なセクターの一つとされており、世界のエネルギー関連炭素排出量の39%がビル由来となっている。エンボディドカーボンの削減は、建設業界における環境負荷低減の重要な取り組みとして注目を集めているのだ。

低炭素型コンクリートの導入に関する考察

AWSによる低炭素型コンクリートの導入は、建設業界における環境配慮の新たな基準となる可能性を秘めている。日本の地震対策という特殊な要件に対応しながら、複数の建設会社と協力して異なるアプローチでカーボン削減を実現している点は、今後の建設プロジェクトにおける参考事例となるだろう。

一方で、低炭素型コンクリートの普及には、コスト面での課題や長期的な耐久性の検証が必要となる。特に地震国である日本においては、建築物の安全性を確保しながら環境負荷を低減するという両立が求められており、さらなる技術革新と実証実験の積み重ねが重要になってくるだろう。

今後は建設業界全体での低炭素型材料の標準化や、より効果的な炭素削減技術の開発が期待される。データセンター建設におけるAWSの取り組みが、建設業界全体の環境配慮型材料の採用を加速させ、より持続可能な建設慣行の確立につながることを期待したい。

参考サイト

  1. ^ PR TIMES. 「AWS、日本に新設するデータセンターの建設に低炭素型コンクリートの採用を開始 | アマゾンジャパン合同会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001982.000004612.html, (参照 25-02-01).

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