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公開：2025-02-01

双日が豪州空調設備会社Climatechを買収、HVACビジネスの強化で売上高首位へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 双日が豪州空調設備会社Climatechの株式70%を取得
• 豪州HVAC市場で売上高首位へ、合計約450億円規模
• 省エネルギー事業の強化とCO2排出量削減に貢献

豪州Climatech買収による双日のHVAC事業強化

双日株式会社は、豪州の連結子会社Ellis Air Groupを通じて、ニューサウスウェールズ州の空調設備会社Climatech Group Holdingsの発行済株式70%を取得する売買契約を2025年1月30日に締結した。両社の売上高合計は約450億円規模となり、豪州の冷暖房空調装置市場において双日グループは売上高首位となることが決定している。^[1]

豪州では人口増加に伴う建設需要の高まりとブリスベン2032夏季オリンピック・パラリンピックに向けたインフラ整備が進行している。建築物の環境性能評価基準への対応が義務化されており、省エネルギー化を実現する施設設計や空調設備の導入需要が急速に拡大していることから、同国の冷暖房空調装置市場は2033年までに約7.4兆円規模まで成長すると予測されているのだ。

Climatechはニューサウスウェールズ州を中心に首都特別地域やクイーンズランド州、ニュージーランドで事業を展開しており、商業施設やデータセンターなどの大型案件を手掛けている。特にデータセンター向け事業では市場黎明期から参入し、過去15年間で21件のプロジェクトを完了するなど、豊富な実績を有しているのである。

Climatechの事業概要

HVACについて

HVACとは、Heating（暖房）、Ventilation（換気）、Air Conditioning（空調）の略称であり、建物内の温度・湿度・空気質を管理するための総合的な空調システムのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 建物全体の温度・湿度を最適に制御し快適な環境を実現
• 省エネルギー性能と環境負荷低減に貢献
• 大規模施設からデータセンターまで幅広い用途に対応

豪州のHVAC市場は建築物の環境性能基準の厳格化により、高性能な空調システムの需要が拡大している。特にデータセンターなどの社会インフラ向けでは、安定した温度管理と省エネルギー性能の両立が重要な要件となっており、高度な技術力と実績を持つ企業の重要性が増している。

双日のHVAC事業買収に関する考察

双日によるClimatech買収は、豪州における省エネルギー事業の強化という点で戦略的な意義が大きい。特にデータセンター向けHVAC事業での豊富な実績を持つClimatechの参画により、双日グループの技術力と顧客基盤が大幅に強化されることが期待できるだろう。

今後は両社の技術やノウハウを活用した新たなエネルギーソリューションの開発が課題となる。特に環境性能基準の更なる厳格化や新たな技術革新への対応が必要となるが、両社の経験と知見を組み合わせることで、より効率的な省エネルギーソリューションの提供が可能になるはずだ。

さらに豪州でのHVAC事業展開を通じて、アジア太平洋地域全体への事業拡大も視野に入ってくる。特にデータセンター需要が急増している東南アジアなどでは、Climatechの技術力とEllis Airの運営ノウハウを活かした展開が期待されるのである。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「双日、豪州の空調設備・省エネルギー事業会社を買収 | 双日株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000283.000073843.html, (参照 25-02-01).

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