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HashiCorp創業者が開発するターミナルエミュレータGhostty 1.1.0がリリース、Linux環境でのSSDサポートとIME機能を大幅に強化

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • HashiCorpの創業者が開発したGhostty 1.1.0がリリース
  • Server Side DecorationsやIME機能の大幅な改善を実装
  • 84人の貢献者による564のコミットを含む機能強化

HashiCorpミッチェル・ハシモト氏が開発するGhostty 1.1.0の詳細

HashiCorpの創業者の一人であるミッチェル・ハシモト氏がオープンソースで開発を進めているターミナルエミュレータGhosttyの最新版となるGhostty 1.1.0が2025年1月30日にリリースされた。本バージョンでは84人の貢献者による564のコミットが含まれており、初期バージョンの1.0で得られたフィードバックを基に重要なバグ修正と品質向上に焦点を当てた改善が実施されている。[1]

LinuxプラットフォームにおいてServer Side Decorations(SSD)のサポートが追加され、KDE Plasmaなど様々なデスクトップ環境でよりネイティブな外観と操作性を実現することが可能になった。さらにCJK(中国語、日本語、韓国語)やデッドキーなどのIME入力の信頼性と一貫性が大幅に向上し、fcitxやibusなど複数のIMEシステムで詳細なテストが実施されている。

macOSにおいてはアルファブレンディングの改善が行われ、P3カラースペースでのブレンディングがデフォルトとなり、テキストやKitty Graphic Protocolで表示される画像の透明度処理が最適化された。また、ネイティブフルスクリーンウィンドウやスペース変更時のクイックターミナルの動作も改善され、より快適な操作性を実現している。

Ghostty 1.1.0の機能まとめ

Linux向け機能 macOS向け機能 共通機能
主な改善点 SSDサポート追加 P3カラースペース対応 IME入力の最適化
対象範囲 KDEなど主要環境 全macOSユーザー 全プラットフォーム
特徴 ネイティブな外観 透明度処理の向上 安定性の向上

Server Side Decorationsについて

Server Side Decorations(SSD)とは、ウィンドウの装飾をウィンドウマネージャ側で制御する仕組みのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • デスクトップ環境のネイティブな外観を実現
  • ウィンドウマネージャによる一貫した装飾管理
  • システムテーマとの統合性向上

Linux環境においてSSDは、KDE Server Decorationプロトコルを使用して実装されており、KDEだけでなく多くの主要なWaylandコンポジタでサポートされている。X11環境では十分なSSDプロトコルが見つからなかったため、従来のClient Side Decorationsが使用され続けることになった。

Ghostty 1.1.0に関する考察

Ghostty 1.1.0のリリースは、オープンソースのターミナルエミュレータ開発において重要なマイルストーンとなっている。特にLinux環境でのServer Side Decorationsのサポート追加は、様々なデスクトップ環境との統合性を向上させ、より自然な操作感を実現することに成功しているのだ。

macOSにおけるアルファブレンディングの改善は、テキストや画像の表示品質を大きく向上させる可能性を秘めている。しかし、この機能はまだmacOSに限定されており、Linux環境への展開が今後の課題となるだろう。IME機能の改善と合わせて、クロスプラットフォームでの一貫した操作性の実現に期待が高まる。

オープンソースプロジェクトとして84人もの貢献者が参加していることは、コミュニティの活発な活動を示している。今後はさらなる機能拡張やパフォーマンス改善が期待されるが、同時にコードの品質維持と安定性の確保も重要な課題となるはずだ。

参考サイト

  1. ^ Ghostty. 「1.1.0 - Release Notes」. https://ghostty.org/docs/install/release-notes/1-1-0, (参照 25-02-05).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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