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【CVE-2025-0960】AutomationDirect C-more EA9 HMIにバッファオーバーフローの脆弱性、早急な対策が必要に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • AutomationDirect C-more EA9 HMIでバッファオーバーフローの脆弱性を確認
  • C-more EA9 HMIの全モデルでv6.79以前のバージョンに影響
  • CVSS 4.0で9.3のクリティカルな脆弱性として評価

AutomationDirect C-more EA9 HMIにバッファオーバーフローの脆弱性

ICS-CERTは2025年2月4日、AutomationDirect社のC-more EA9 HMIシリーズに深刻な脆弱性【CVE-2025-0960】が存在することを公開した。この脆弱性は境界チェックをバイパス可能な関数に起因しており、攻撃者によるサービス拒否や遠隔からのコード実行を引き起こす可能性が指摘されている。[1]

本脆弱性の影響を受けるのは、EA9-T6CLからEA9-T15CLまでの全モデルとEA9-RHMIのバージョン6.79以前のバージョンとなっている。CVSS 4.0での評価は9.3、CVSS 3.1での評価は9.8と非常に高い深刻度を示しており、早急な対策が必要とされている。

この脆弱性はClaroty Team82のSharon Brizinov氏によってCISAに報告された。CISAとAutomationDirect社は詳細な情報をそれぞれのWebサイトで公開しており、ユーザーはこれらの情報を参照することで適切な対策を講じることが可能だ。

AutomationDirect C-more EA9 HMIの影響を受けるバージョン

製品モデル 影響を受けるバージョン
EA9-T6CL 0からv6.79まで
EA9-T7CL/EA9-T7CL-R 0からv6.79まで
EA9-T8CL 0からv6.79まで
EA9-T10CL/EA9-T10WCL 0からv6.79まで
EA9-T12CL 0からv6.79まで
EA9-T15CL/EA9-T15CL-R 0からv6.79まで
EA9-RHMI 0からv6.79まで
AutomationDirectのセキュリティアドバイザリの詳細はこちら

バッファオーバーフローについて

バッファオーバーフローとは、プログラムが確保したメモリ領域(バッファ)の境界を超えてデータを書き込んでしまう脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • メモリ破壊によるプログラムの異常終了やクラッシュを引き起こす可能性
  • 攻撃者による任意のコード実行やシステム制御の奪取につながる危険性
  • 入力データのサイズチェックの不備や境界値の検証漏れが主な原因

CVE-2025-0960として報告されたC-more EA9 HMIの脆弱性は、Classic Buffer Overflow(CWE-120)に分類される典型的なバッファオーバーフローの事例である。この種の脆弱性は産業用制御システムにおいて特に深刻な影響を及ぼす可能性があり、早急なパッチ適用や緩和策の実施が推奨されている。

C-more EA9 HMIの脆弱性に関する考察

産業用制御システムにおける脆弱性は、生産ラインの停止や重要インフラへの影響など、深刻な事態を引き起こす可能性がある。特にバッファオーバーフローの脆弱性は、攻撃者による遠隔からのコード実行を可能にする危険性があり、影響を受けるシステムの早急なアップデートが不可欠だ。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、開発段階でのセキュリティテストの強化やコードレビューの徹底が求められる。特に入力値の検証やメモリ管理に関する部分については、より厳密な実装とテストが必要になってくるだろう。

また、産業用制御システムのセキュリティ対策として、ネットワークの分離やアクセス制御の強化なども重要な課題となる。今回のような脆弱性への対応を通じて、製造業全体のセキュリティ意識の向上とベストプラクティスの共有が進むことが期待される。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-0960, (参照 25-02-08).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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