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国立国会図書館が遠隔複写サービスでPDF提供を開始、来館不要で資料取得が可能に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • 国立国会図書館がPDFでの遠隔複写サービスを開始
  • Web上で申し込んだ複写物をPDFでダウンロード可能に
  • 2025年2月20日からサービス提供開始

国立国会図書館の遠隔複写サービスがPDFに対応

国立国会図書館は2025年2月6日、所蔵資料の一部を複写して郵送するサービス「遠隔複写サービス」においてPDFでの複写物提供を開始すると発表した。2021年の著作権法改正により図書館等での著作物のインターネット送信が可能となり、関係者による協議会での合意を経て新サービスの提供に至ることとなった。[1]

新サービスでは国立国会図書館サーチを通じて複写物のPDFファイルを受け取ることが可能となり、来館せずに資料の複写を申し込むことができるようになった。対象資料は国立国会図書館の所蔵資料全般だが、楽譜や地図、写真集、画集、発行後1年以内の雑誌などは著作権法の規定により対象外となっている。

利用に際しては国立国会図書館の個人登録利用者(本登録)であることが必要となり、簡易登録利用者や図書館等の機関からの申し込みは受け付けていない。サービスの開始は2025年2月20日からとなり、複写料金は資料の種類と複写方法によって異なる料金体系が設定されている。

遠隔複写サービスの料金体系まとめ

資料種別 料金(税込)
スキャナ読取(図書・雑誌) 83.6円/コマ
撮影(古典籍資料) 176円/コマ
マイクロフィルム・フィッシュ 116.6円/コマ
デジタルコレクション資料 62.7円/コマ

図書館等公衆送信サービスについて

図書館等公衆送信サービスとは、図書館等が利用者の調査研究のために著作物の一部分をインターネットで送信できるサービスのことを指す。以下のような特徴がある。

  • 2021年の著作権法改正により可能となった新しいサービス形態
  • 権利者、出版社、図書館等の関係者による協議会での合意が必要
  • 著作物の一部分に限定された送信が可能

図書館等公衆送信サービスの実施には、権利者への補償金支払いが必要となっている。補償金額は資料の種類によって異なり、新聞の場合は1ページ目が500円、2ページ以降は1ページあたり100円となっており、利用者は複写料金に加えてこの補償金相当額も支払う必要がある。

遠隔複写サービスのPDF対応に関する考察

国立国会図書館の遠隔複写サービスのPDF対応は、デジタル時代における図書館サービスの重要な一歩となることが期待される。特に研究者や学生にとって、来館することなく必要な資料を入手できるようになることは、時間と労力の大幅な節約につながるだろう。

一方で、著作権保護と利便性のバランスを取ることが今後の課題となる可能性がある。特に補償金の設定や対象資料の範囲については、権利者と利用者の双方にとって適切な水準を維持しつつ、必要に応じて見直しを行っていく必要があるだろう。

将来的には、AIによる文字認識技術の活用や多言語対応など、サービスの拡充が期待される。国立国会図書館には、デジタルアーカイブのさらなる充実と、より使いやすいインターフェースの開発に期待したい。

参考サイト

  1. ^ 国立国会図書館. 「遠隔複写サービスの複写物がPDFファイルで入手できるようになります(令和7年2月20日予定)|国立国会図書館―National Diet Library」. https://www.ndl.go.jp/jp/news/fy2024/250206_01.html, (参照 25-02-08).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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