セキュリティ

SECURITY

公開：2025-02-14

【CVE-2025-21127】Adobe Photoshop Desktopに深刻な脆弱性が発見、任意のコード実行の可能性

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Adobe Photoshop Desktopに深刻な脆弱性が発見
• バージョン25.12と26.1以前が影響を受ける
• 任意のコード実行の可能性のある検索パス要素の脆弱性

Adobe Photoshop Desktopのバージョン25.12と26.1以前に発見された脆弱性

Adobeは2025年1月14日、Photoshop Desktopのバージョン25.12と26.1以前に影響を与える検索パス要素の制御に関する脆弱性を公開した。この脆弱性は攻撃者が検索パス環境変数を操作して悪意のあるライブラリを指すように変更することで、アプリケーション実行時に任意のコードを実行される可能性がある問題として特定されている。^[1]

この脆弱性はCVSS v3.1で深刻度が7.8（HIGH）と評価されており、攻撃元区分はローカル、攻撃条件の複雑さは低いとされている。また、攻撃に必要な特権レベルは不要だが、ユーザーの操作が必要とされており、影響範囲は変更されていない状態で機密性・整合性・可用性すべてに高い影響があるとされている。

Adobeはこの脆弱性に対し、【CVE-2025-21127】として識別番号を割り当て、CWEによる脆弱性タイプは検索パス要素の制御の欠如（CWE-427）に分類している。脆弱性の悪用には被害者が脆弱性のあるアプリケーションを実行する必要があるものの、深刻な影響を及ぼす可能性が指摘されている。

Adobe Photoshop Desktop脆弱性の影響まとめ

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検索パス要素の制御の欠如について

検索パス要素の制御の欠如とは、プログラムが外部リソースを検索する際のパスが適切に制御されていない脆弱性のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• システムが参照するライブラリやファイルのパスが固定されていない
• 攻撃者による悪意のあるファイルの挿入が可能
• 正規のファイルの代わりに不正なコードが実行される可能性

Photoshop Desktopの事例では、アプリケーションが使用するライブラリの検索パスが適切に保護されていないことが問題となっている。攻撃者は環境変数を操作することで、不正なライブラリファイルを配置し、アプリケーション起動時に任意のコードを実行させることが可能となるのだ。

Adobe Photoshop Desktopの脆弱性に関する考察

Adobe Photoshop Desktopの脆弱性は、デジタルクリエイターやデザイナーなど多くのプロフェッショナルが使用するソフトウェアに影響を与える重大な問題として認識する必要がある。この脆弱性は検索パス要素の制御という基本的なセキュリティ対策の不備に起因しており、同様の問題が他のソフトウェアにも存在する可能性を示唆している。

今後の課題として、ソフトウェアベンダーはセキュリティバイデザインの考え方をより一層強化し、開発段階から脆弱性対策を徹底する必要があるだろう。特にライブラリの読み込みや外部リソースの参照といった基本的な機能においても、適切なアクセス制御と検証メカニズムの実装が不可欠となっている。

また、ユーザー側の対策として、定期的なセキュリティアップデートの適用や、信頼できないソースからのファイル実行を避けるなどの基本的なセキュリティプラクティスの徹底が重要となる。Adobe Photoshopのような広く使用されているソフトウェアにおいては、セキュリティと利便性のバランスを考慮した継続的な改善が期待される。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-21127, (参照 25-02-14).

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