経営

MANAGEMENT

公開：2025-02-20

NEWGREENとBASFが水稲栽培でカーボンファーミングプログラムを開発、メタン排出量の大幅削減と農業者への経済的インセンティブ提供へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• NEWGREENとBASFが水稲栽培のカーボンファーミングで戦略的提携
• 2026年までにパイロットプログラムを開始予定
• メタン排出量を最大77%削減可能な技術を導入

NEWGREENとBASFのカーボンファーミングプログラム戦略的提携

株式会社NEWGREENとBASFジャパン株式会社は、日本の水稲栽培におけるカーボンファーミングプログラム実現に向けた戦略的提携および共同出資に2025年2月19日合意した。両社は水稲生産者が水の使用量とメタン生成を削減する技術を使用して栽培におけるメタン排出量を削減することを支援し、環境負荷削減に取り組む農業者に経済的な利益を提供することを目指している。^[1]

BASFとNEWGREENは国際的第三者認証機関によって認められたプロトコルに従って、メタン削減のための取り組みの効果を測定、モニタリング、レポートする体制を構築する。このカーボンファーミングプログラムは日本初の画期的な取り組みとなり、持続可能な水管理および節水型乾田直播の栽培方法によってメタン排出量を最大77%削減することが可能だ。

両社の戦略的提携は実現性の評価から始まり、xarvioデジタルソリューションを使用したパイロットプログラムを2026年までに開始することを目指している。さらにNEWGREEN社開発の「アイガモロボ」を含む新たなGHG排出量削減の取り組みも協働評価していく予定だ。

カーボンファーミングプログラムの詳細

メタンガスについて

メタンガスとは二酸化炭素と比較して25倍高い温室効果を持つ温室効果ガス（GHG）のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 日本のメタン排出量の約40%が水稲栽培由来
• 温室効果は二酸化炭素の25倍
• 水田での削減が日本の環境負荷低減に重要

水稲栽培におけるメタンガスの排出は、日本の環境課題において重要な位置を占めている。現在の日本の水稲栽培の約97%を占める移植栽培と比較して、節水型乾田直播栽培はメタン排出量を大幅に削減できる可能性を持っている。

カーボンファーミングプログラムに関する考察

カーボンファーミングプログラムの実現は、日本の農業における環境負荷低減と経済的価値創出の両立という点で画期的な取り組みとなる。認証カーボンクレジットの取得やメタン排出量の少ない米への付加価値創出により、農業者の持続可能な経営基盤の確立に貢献することが期待できるだろう。

一方で、新しい栽培方法の導入には技術習得や設備投資が必要となり、農業者の負担増加が懸念される。プログラムの普及には、導入コストの軽減や技術サポート体制の充実、さらには消費者の環境配慮型農産物への理解促進が不可欠となるだろう。

将来的には、このプログラムが日本の農業における環境配慮型ビジネスモデルの確立に向けた重要な一歩となる可能性がある。国際的な環境基準への対応や農業のサステナビリティ向上において、このプログラムの成功は大きな意味を持つはずだ。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「NEWGREENとBASF、水稲栽培でのカーボンファーミングプログラム実現のための共同プロジェクト、「NEWGREEN RICE Project」における戦略的提携と共同投資に合意 | 株式会社NEWGREENのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000153517.html, (参照 25-02-20).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「経営」に関するコラム一覧「経営」に関するニュース一覧