【CVE-2024-13364】Raptive Adsプラグインに認証機能の脆弱性、未認証での設定リセットが可能な状態に
記事の要約
- WordPressプラグインRaptive Adsの認証機能に脆弱性を発見
- バージョン3.6.3以前で未認証のデータリセットが可能に
- 広告設定とclsファイルのリセットが外部から実行可能
WordPressプラグインRaptive Ads 3.6.3の認証機能に脆弱性
Wordfenceは2025年2月19日、WordPressプラグインRaptive Adsのバージョン3.6.3以前に認証機能の脆弱性が存在することを公開した。site_ads_files_reset()とcls_file_reset()関数に権限チェック機能が実装されておらず、未認証の攻撃者が広告設定やclsファイルをリセットできる状態にあることが判明している。[1]
この脆弱性はCVE-2024-13364として識別されており、CVSSスコアは5.3(深刻度:中)と評価されている。攻撃の複雑さは低く、特別な権限や利用者の操作を必要としないため、外部からの不正アクセスによって広告設定が容易にリセットされる可能性が指摘されている。
脆弱性の発見者はTieu Pham Trong Nhanで、WordPressプラグインディレクトリでも情報が共有されている。SSVCによる評価では、自動化された攻撃の可能性があり、システムへの部分的な影響が及ぶ可能性が指摘されている。
Raptive Ads 3.6.3の脆弱性詳細
項目 | 詳細 |
---|---|
CVE番号 | CVE-2024-13364 |
影響を受けるバージョン | 3.6.3以前のすべてのバージョン |
脆弱性の種類 | 認証機能の欠如(CWE-862) |
CVSSスコア | 5.3(中程度) |
発見者 | Tieu Pham Trong Nhan |
影響範囲 | 広告設定とclsファイルのリセット機能 |
未認証アクセスについて
未認証アクセスとは、システムやアプリケーションにおいて正規の認証プロセスを経ることなく、機能やリソースにアクセスできる状態のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- ユーザー認証や権限確認が行われない状態でのアクセスが可能
- システムの重要な機能や設定が外部から操作可能になる
- 悪意のある攻撃者による不正利用のリスクが高まる
この脆弱性では、site_ads_files_reset()とcls_file_reset()関数に対する権限チェックが実装されていないことが問題となっている。Raptive Adsプラグインにおいて、これらの関数は広告設定やclsファイルをリセットする重要な機能を持つため、未認証アクセスを許可することでサイトの広告運用に重大な影響を及ぼす可能性がある。
Raptive Adsの認証機能脆弱性に関する考察
Raptive Adsの認証機能の脆弱性は、WordPressサイトの広告収益に直接的な影響を与える可能性がある深刻な問題である。特に広告設定のリセット機能が未認証で実行可能な状態は、サイト運営者の収益基盤を脅かす要因となり、悪意のある攻撃者による妨害行為の標的になる危険性が高まっている。
今後はプラグイン開発者による認証機能の厳格な実装と定期的なセキュリティ監査の実施が重要となるだろう。特にWordPressプラグインのような広く利用されるソフトウェアでは、認証や権限管理に関する基本的なセキュリティ対策の徹底が不可欠である。
また、サイト運営者側でも定期的なプラグインのアップデートチェックやセキュリティ監視の強化が求められる。WordPressのエコシステムにおいて、プラグインの脆弱性は常に大きなリスク要因となっており、運営者とプラグイン開発者の双方による継続的なセキュリティ対策の改善が望まれる。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-13364, (参照 25-02-28).
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