セキュリティ

SECURITY

公開：2025-03-04

【CVE-2025-1591】SourceCodester Employee Management System 1.0にクロスサイトスクリプティングの脆弱性、リモートからの攻撃が可能に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• SourceCodester Employee Management Systemにクロスサイトスクリプティングの脆弱性
• department.phpでDepartment Name引数の操作による攻撃が可能
• CVSSスコアは最大4.8でミディアムレベルの深刻度

SourceCodester Employee Management System 1.0の脆弱性

VulDBは2025年2月23日、SourceCodester Employee Management System 1.0のDepartment Pageコンポーネントにおいて、department.phpファイルに関連するクロスサイトスクリプティングの脆弱性を公開した。この脆弱性は遠隔から攻撃可能であり、Department Name引数の操作によってクロスサイトスクリプティング攻撃が実行できる状態にあることが判明している。^[1]

この脆弱性に対するCVSSスコアは複数のバージョンで評価されており、CVSS 4.0では最も高い4.8点のミディアムレベルとなっている。攻撃には高い特権レベルとユーザーの操作が必要とされるものの、攻撃の複雑さは低く、情報の完全性に一定の影響を及ぼす可能性が指摘されている。

VulDBのユーザーであるDariuszによって報告されたこの脆弱性は、クロスサイトスクリプティングだけでなくコードインジェクションの危険性も含んでいることが確認された。CWEでは主にCWE-79とCWE-94の2つのカテゴリに分類され、Webアプリケーションのセキュリティ上の重要な懸念事項となっている。

SourceCodester Employee Management System 1.0の脆弱性まとめ

クロスサイトスクリプティングについて

クロスサイトスクリプティング（XSS）とは、Webアプリケーションの脆弱性の一種で、攻撃者が悪意のあるスクリプトをWebページに挿入できる問題のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 入力値の検証が不十分な場合に発生する脆弱性
• ユーザーのブラウザ上で不正なスクリプトが実行される
• セッション情報の窃取やフィッシング詐欺に悪用される可能性

クロスサイトスクリプティングの脆弱性は、特にユーザー入力を処理するWebアプリケーションにおいて重大な脅威となっている。SourceCodester Employee Management Systemの場合、Department Name引数の処理において適切なサニタイズが行われていないことが原因で、攻撃者による悪意のあるスクリプトの注入が可能な状態となっている。

SourceCodester Employee Management System 1.0の脆弱性に関する考察

この脆弱性の報告は、企業の人事管理システムにおけるセキュリティ対策の重要性を改めて浮き彫りにしている。特に従業員情報を扱うシステムでは、クロスサイトスクリプティングによる情報漏洩やシステム改ざんのリスクが深刻な問題となり得るため、早急な対策が必要となるだろう。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、入力値のバリデーションやサニタイズ処理の強化が不可欠となる。特にオープンソースの人事管理システムでは、コミュニティによる継続的なセキュリティレビューと脆弱性報告の仕組みを整備することで、より安全なシステム運用が可能になると考えられる。

また、この種の脆弱性に対する根本的な解決策として、セキュアコーディングガイドラインの整備や開発者向けのセキュリティトレーニングの実施が重要となってくる。Employee Management Systemの開発者には、OSWAPのセキュリティガイドラインに準拠した開発プラクティスの採用を期待したい。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-1591, (参照 25-03-04).

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