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【CVE-2024-13653】ZoxPressテーマの重大な脆弱性、認証済みユーザーによる権限昇格が可能に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • ZoxPressテーマにおける認証後の権限昇格の脆弱性
  • バージョン2.12.0以前の全バージョンが影響を受ける
  • 認証済みユーザーによる管理者権限の取得が可能

WordPressテーマZoxPressのバージョン2.12.0における重大な脆弱性

WordPressのニュースサイト構築用テーマZoxPressにおいて、バージョン2.12.0以前の全バージョンで重大な脆弱性が2025年2月12日に公開された。この脆弱性は認証済みユーザーが管理者権限を取得可能となる深刻な問題であり、CVSSスコアは8.8とHIGHレベルの評価となっている。[1]

脆弱性の原因は'backup_options'機能における権限チェックの欠如にあり、Subscriber以上の権限を持つユーザーがWordPressサイトのオプション設定を任意に変更できる状態となっていた。攻撃者はこの脆弱性を利用してユーザー登録時のデフォルトロールを管理者に変更し、管理者アカウントを作成することが可能である。

この脆弱性はCVE-2024-13653として識別されており、CWEによる脆弱性タイプは認証の欠如(CWE-862)に分類されている。NVDの評価によると、攻撃元区分はネットワークであり、攻撃条件の複雑さは低く、攻撃に必要な特権レベルは低いものの、影響の範囲は限定的とされている。

ZoxPressの脆弱性概要

項目 詳細
CVE番号 CVE-2024-13653
影響を受けるバージョン 2.12.0以前の全バージョン
CVSSスコア 8.8(HIGH)
脆弱性の種類 CWE-862(認証の欠如)
発見者 Lucio Sá
公開日 2025年2月12日

認証の欠如について

認証の欠如とは、システムやアプリケーションが特定の機能やリソースにアクセスする際に必要な権限チェックを適切に実施していない状態を指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

  • 権限のないユーザーによる重要機能へのアクセスが可能
  • アクセス制御の検証が不十分または欠如
  • 権限昇格攻撃のリスクが高い

ZoxPressの脆弱性は、認証済みユーザーが特権機能にアクセスできる典型的な認証の欠如の事例となっている。backup_options機能における権限チェックの不備により、低権限ユーザーが管理者権限を取得できる深刻な脆弱性となっており、早急な対策が必要である。

WordPressテーマの脆弱性に関する考察

WordPress向けの有料テーマにおける権限管理の不備は、サイト運営者に大きな影響を及ぼす可能性がある重大な問題である。特にZoxPressのように多機能なテーマの場合、機能が複雑化することで権限管理の実装漏れが発生しやすく、開発者はセキュリティレビューの強化と定期的な脆弱性診断の実施が求められるだろう。

今後の課題として、WordPressテーマ開発におけるセキュリティガイドラインの整備と、開発者向けのセキュリティトレーニングの充実が重要となってくる。特に権限管理に関する機能実装時には、WordPressのRole Based Access Control(RBAC)システムを適切に活用し、各機能に対して必要最小限の権限設定を行うことが推奨される。

テーマのセキュリティ品質向上に向けて、自動化されたセキュリティテストツールの導入や、第三者による脆弱性診断の定期実施なども有効な対策となるだろう。また、WordPressコミュニティ全体でセキュリティに関する知見を共有し、開発者の意識向上を図ることも重要である。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-13653, (参照 25-03-05).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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