セキュリティ

SECURITY

公開：2025-04-16

【CVE-2025-31183】AppleのmacOS、iOS、iPadOS、tvOSに深刻な脆弱性、データアクセス制限の改善で対応完了

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• AppleのmacOS、iOS、iPadOS、tvOSに深刻な脆弱性
• アプリによる機密データアクセスの可能性が判明
• 複数OSバージョンのアップデートで修正完了

AppleのmacOS、iOS、iPadOS、tvOSにデータコンテナアクセスの脆弱性

Appleは2025年3月31日、macOS、iOS、iPadOS、tvOSに影響を与える重大な脆弱性【CVE-2025-31183】を公開した。この脆弱性は、アプリケーションが本来アクセスできないはずの機密ユーザーデータにアクセスできてしまう可能性があるものとして報告されている。^[1]

この脆弱性の深刻度はCVSS v3.1で9.8（Critical）と評価されており、攻撃者は特別な権限を必要とせずにネットワーク経由で攻撃を実行できる可能性がある。この問題はデータコンテナへのアクセス制限を改善することで修正され、セキュリティ上のリスクが大幅に軽減された。

対象となるバージョンは、macOS Sonoma 14.7.5未満、iOS 18.4未満、iPadOS 18.4未満、tvOS 18.4未満、macOS Sequoia 15.4未満となっている。各OSの最新バージョンにアップデートすることで、この脆弱性への対策が完了する仕組みとなっている。

影響を受けるApple製品とバージョン情報まとめ

サーバサイドリクエストフォージェリについて

サーバサイドリクエストフォージェリ（SSRF）とは、攻撃者が標的のサーバーを経由して別のシステムにリクエストを送信する攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 内部システムへの不正アクセスが可能
• ファイアウォールをバイパスして攻撃が可能
• 機密情報の漏洩やシステム破壊のリスクがある

この脆弱性はCWE-200（Exposure of Sensitive Information to an Unauthorized Actor）に分類され、認証されていない攻撃者による機密情報へのアクセスを可能にする危険性がある。SSRFの対策としては、入力値の検証やアクセス制御の強化、適切な認証処理の実装などが重要である。

Appleのセキュリティアップデートに関する考察

今回のセキュリティアップデートでは、データコンテナへのアクセス制限が改善され、アプリケーションによる不正なデータアクセスのリスクが軽減された点が評価できる。しかし、複数のOSバージョンに同時に影響を与える脆弱性が発見されたことは、プラットフォーム全体のセキュリティ設計を見直す必要性を示唆している。

今後の課題として、アプリケーションのアクセス権限管理の強化やセキュリティ監査の頻度向上が挙げられる。特にデータコンテナへのアクセス制御については、より細かな粒度での制限設定や監視機能の実装が望まれる。

将来的には、機械学習を活用した異常検知システムの導入や、ゼロトラストセキュリティモデルの採用による多層的な防御体制の構築が期待される。また、開発者向けのセキュリティガイドラインの拡充や、脆弱性報告プログラムの強化も重要な施策となるだろう。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-31183, (参照 25-04-16).
1507
2. Apple. https://www.apple.com/jp/

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