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公開：2024-12-06

JALがHeirloom Carbon Technologies社に出資、大気からのCO2直接回収技術の実用化で脱炭素を加速

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• JALがHeirloom Carbon Technologies社に出資を実施
• 大気からCO2を直接回収する技術の実用化を推進
• 2050年CO2排出量実質ゼロの実現に向け取り組みを加速

JALがHeirloom Carbon Technologies社への出資を発表

日本航空株式会社は、大気からCO2を直接回収するDirect Air Capture技術を持つHeirloom Carbon Technologies社への出資を2024年12月5日に発表した。Heirloom社は2020年に設立され、石灰石を活用したネガティブエミッション技術の実用化を進めており、2023年には米国初の商業プラントの運営を開始している。^[1]

JALは2024年3月にDirect Ocean Capture技術を持つCaptura社へのCVC投資を実施しており、今回のHeirloom社への出資によって、同社が大気中の二酸化炭素を除去したことにより創出されるカーボンクレジットの活用など、将来の脱炭素手法の多角化に対応する方針だ。世界の脱炭素に重要な役割を担うCO2除去技術の発展に貢献することが期待される。

Heirloom社は2026年にさらに大規模なプラントの稼働を開始する予定であり、プラント数を順次拡大していく計画を持っている。Direct Air Capture技術の先進企業として、石灰石を再生可能エネルギーで加熱してCO2を抽出し、スポンジのように大気中のCO2を吸収させる低コストな技術を確立している。

Heirloom社のCO2除去技術まとめ

Direct Air Captureについて

Direct Air Captureとは、大気中から直接CO2を回収するネガティブエミッション技術のことである。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 大気中のCO2を直接捕捉し除去可能
• 人工的なCO2の回収・貯蔵を実現
• 地球温暖化対策として注目される技術

Heirloom社のDirect Air Capture技術は、従来から大気中のCO2を吸収して固定化してきた石灰石の性質を活用している。再生可能エネルギーを用いて石灰石を加熱しCO2を抽出した後、大気中のCO2を効率的に吸収させることで、低コストかつ大量のCO2回収を実現することが可能だ。

Heirloom社の技術活用に関する考察

JALによるHeirloom社への出資は、航空業界における環境負荷低減への取り組みとして重要な意味を持っている。Direct Air Capture技術は、既存の環境技術と比べて直接的なCO2除去が可能であり、航空機からの排出量削減を補完する有効な手段となり得るだろう。

今後の課題として、技術の大規模展開に伴うコスト面での課題や、回収したCO2の貯蔵インフラの整備が挙げられる。これらの課題に対しては、他企業との連携や政府支援の活用、技術革新による効率化などが解決策として考えられるだろう。

Heirloom社の技術は、航空業界全体の脱炭素化に向けた重要な一歩となる可能性を秘めている。今後は技術の実用化と並行して、カーボンクレジットの活用や他の環境技術との組み合わせによる相乗効果の創出が期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「大気からCO₂を回収する「ネガティブエミッション技術」を持つ米Heirloom Carbon Technologies社に出資しました | 日本航空株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000001152.000030684.html, (参照 24-12-06).

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