ハードウェア

HARDWARE

公開：2024-12-09

パナソニックの高濃度セルロースファイバーkinariがエコプロアワードで奨励賞を受賞、環境配慮型素材の実用化に向け前進

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• パナソニックのkinari成形ソリューションがエコプロアワード奨励賞を受賞
• 高濃度セルロースファイバーを用いた環境配慮型の成形材料を開発
• CO2削減と資源循環に貢献するサステナブルな素材として評価

パナソニックの高濃度セルロースファイバーkinariがエコプロアワードで受賞

パナソニック プロダクションエンジニアリング株式会社は、2024年12月6日に東京ビッグサイトで開催されたエコプロ2024内で第7回エコプロアワード奨励賞を受賞した。パナソニック ホールディングス株式会社が開発した高濃度セルロースファイバー「kinari」の実用化に向けた市場実装の取り組みが高く評価された結果である。^[1]

高濃度セルロースファイバー成形材料「kinari」は、自然由来の繊維であるセルロースファイバーや植物廃材を高濃度で樹脂に混ぜ込んだペレット状の材料となっている。軽量かつ高強度という特性を持ち、従来の石油由来樹脂と同様にさまざまな製品形状への適応が可能なサステナブル素材として注目を集めている。

サステナビリティトランスフォーメーションの実現に寄与することを目的としたエコプロアワードは、一般社団法人サステナブル経営推進機構が主催する表彰制度だ。具体的に優れた環境配慮が組み込まれた製品やサービス、技術、ソリューション、ビジネスモデルを表彰することで、環境配慮型製品のさらなる開発・普及の促進を図っている。

kinariの特徴まとめ

セルロースファイバーについて

セルロースファイバーとは、植物由来の天然素材から抽出された繊維状物質のことを指す。以下のような特徴を持つ環境配慮型の素材として注目されている。

• 植物由来の自然素材であり生分解性を持つ
• 軽量かつ高強度な特性を持つ
• カーボンニュートラルな特性により環境負荷を低減

セルロースファイバーは従来のプラスチック材料の代替として期待されており、高濃度での樹脂との混合により新たな可能性が広がっている。パナソニックのkinariは植物廃材を活用した高濃度セルロースファイバー成形材料として、環境負荷低減と高機能性を両立した画期的な素材となっている。

kinariに関する考察

kinariの開発は、環境配慮型素材の実用化という観点で重要な一歩となっている。セルロースファイバーの高濃度配合を実現し、従来の石油由来樹脂と同等の成形性を実現したことは、サステナブル素材の普及に向けた大きな前進となるだろう。

今後の課題として、生産コストの最適化や大量生産体制の確立が挙げられる。環境配慮型素材は一般的に従来材料より高コストになりがちだが、生産技術の向上や需要拡大によるスケールメリットの実現により、コスト競争力の向上が期待される。

さらなる発展のためには、リサイクル技術の確立や用途開発の拡大が重要となるだろう。特に自動車や家電などの大量生産品での採用を進めることで、環境負荷低減効果の最大化が期待できる。kinariの実用化を通じて、環境配慮型素材の市場が大きく広がることを期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「「高濃度セルロースファイバー「kinari」成形ソリューション」で第7回エコプロアワード 奨励賞を受賞 | パナソニックグループのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000006043.000003442.html, (参照 24-12-09).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「ハードウェア」に関するコラム一覧「ハードウェア」に関するニュース一覧