ハードウェア

HARDWARE

公開：2024-12-12

大林組が20t級バッテリー式油圧ショベルを国内初導入、B100燃料充電でCO2排出量を大幅削減へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 大林組が20t級バッテリー式油圧ショベルを国内初導入
• B100燃料専用発電機による充電でCO2排出ゼロを実現
• 年間約53tのCO2排出量削減効果を確認

20t級バッテリー式油圧ショベルの国内建設現場初導入

株式会社大林組は脱炭素化に向けた取り組みの一環として、2024年10月に20t級のバッテリー式油圧ショベルを国内の建設現場に初めて導入した。この導入はGX建設機械の普及促進を目指す同社の施策の一つであり、商用電源の確保が難しい建設現場における充電時のCO2排出削減という課題解決に向けた重要な一歩となっている。^[1]

首都圏のトンネル建設現場で運用されているバッテリー式油圧ショベルは、100%バイオディーゼル燃料専用のエンジン発電機による充電システムを採用している。10時間の充電で約4.5時間の連続稼働を実現し、従来の軽油燃料式と比較して1日あたり約220kgのCO2排出量削減を達成することが可能となった。

商用電源の確保が困難な建設現場においても、重機のカーボンフリー運用を可能にする画期的なシステムとなっている。建設機械の脱炭素化に向けた新たな選択肢として、建設業界全体のGX推進に貢献することが期待されている。

バッテリー式油圧ショベルの性能まとめ

バイオディーゼル燃料について

バイオディーゼル燃料とは、植物油や廃食用油などの生物由来の原料から製造される再生可能な軽油代替燃料のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 燃焼時のCO2排出がカーボンニュートラルとして扱われる
• 既存のディーゼルエンジンでの使用が可能
• 化石燃料と比較して環境負荷が少ない

建設機械の動力源として注目を集めているバイオディーゼル燃料は、従来の軽油と比較してCO2排出量を大幅に削減することが可能である。100%バイオディーゼル燃料（B100燃料）は、純粋なバイオディーゼル燃料を使用することで、さらなる環境負荷の低減を実現している。

20t級バッテリー式油圧ショベルに関する考察

バッテリー式油圧ショベルの導入は、建設現場における脱炭素化の実現に向けた重要な一歩となった。従来の建設機械では避けられなかった稼働時のCO2排出を大幅に削減できることに加え、B100燃料による充電システムの採用によって、商用電源のない現場でもカーボンフリーな運用が可能になっている。

一方で、充電時間が10時間に対して稼働時間が4.5時間という点は、今後の課題として挙げられるだろう。バッテリー技術の進化による充電時間の短縮や稼働時間の延長が実現されれば、より多くの建設現場での導入が期待できる。また、B100燃料の安定供給体制の構築も重要な課題となっている。

今後は、より大型の建設機械へのバッテリー化の展開や、充電インフラの整備が期待される。建設業界全体でのGX建設機械の普及促進に向けて、メーカーと建設会社の連携による技術開発や運用ノウハウの蓄積が不可欠だろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「20ｔ級バッテリー式油圧ショベルを建設現場に国内初導入 | 株式会社大林組のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000080.000118168.html, (参照 24-12-12).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「ハードウェア」に関するコラム一覧「ハードウェア」に関するニュース一覧