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DESIGN

公開：2024-12-19

ローランド ディー.ジー.のDIMENSEが壁紙デザイン最優秀賞、立体的なエンボス表現で業界に革新をもたらす

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• DIMENSEが「最優秀壁紙/壁装飾賞」を受賞
• 立体的なエンボス表現が可能なデジタルプリントシステム
• 最大1.5mmの発泡による凹凸表現を実現

DIMENSEが「BDNY 2024」で壁紙デザイン最優秀賞を受賞

ローランド ディー.ジー.株式会社は、合弁会社DG DIMENSEと米国販売子会社Roland DGAが、2024年11月10～11日に開催された展示会「Boutique Design New York 2024」にデジタルプリントソリューション「DIMENSE」を初出展し、NKBA Manhattan Inspire Award「最優秀壁紙/壁装飾賞」を受賞したことを発表した。機能性や持続可能性、美的観点など多様な基準で高い評価を獲得している。^[1]

DIMENSEは熱で発泡する専用メディアと発泡をコントロールするストラクチャーインク、安全性の高い水性樹脂のCMYKインクを組み合わせたプリンターで構成されるソリューションだ。印刷後にプリンターに搭載されたヒーターでメディアを加熱することで、ストラクチャーインクを塗布していない箇所が最大1.5mmまで発泡する仕組みを採用している。

展示会ではDIMENSE壁紙や開発中の新製品など多数の壁面装飾サンプルを展示したほか、インクジェットプリンター「Dimensor S」の実機による実演も行われた。DIMENSEは従来の壁紙のような繰り返しパターンではなく、不規則なテクスチャをデジタルで自由にデザインできる特徴を持つため、印刷時間の短縮とコスト削減を実現している。

DIMENSEの特徴まとめ

ストラクチャーインクについて

ストラクチャーインクとは、DIMENSEシステムにおいて発泡をコントロールする特殊なインクのことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 熱による発泡をコントロールする機能を持つ
• 専用メディアと組み合わせて使用される
• 塗布箇所と非塗布箇所で凹凸表現を実現

このストラクチャーインクは、専用メディアとの組み合わせによって立体的なエンボス効果を生み出すDIMENSEの核となる技術だ。従来の壁紙印刷では困難だった不規則なテクスチャパターンの作成を可能にし、デジタルプリント技術による壁面装飾の新たな可能性を切り開いている。

DIMENSEに関する考察

DIMENSEの最大の利点は、デジタル技術を活用することで従来の壁紙製造プロセスを革新した点にある。特に不規則なテクスチャパターンをデジタルで自由にデザインできる機能は、建築やインテリアデザインの分野に新たな可能性をもたらすものだ。水性樹脂インクの採用により環境への配慮も実現している。

一方で、今後の課題として発泡高さの更なる拡大や、より複雑なテクスチャ表現への対応が考えられる。特に建築材料としての耐久性や、大規模な商業施設での使用に向けた製造効率の向上なども重要な検討事項となるだろう。技術の進化に伴い、これらの課題は徐々に解決されていくと予想される。

将来的には、AIやデジタルツインとの連携により、空間全体のデザインをシミュレーションしながら最適な壁面装飾を選択できるようになる可能性も秘めている。建築やインテリアデザインの分野で、より創造的で効率的な表現手段として、DIMENSEの活用範囲は更に広がっていくことだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「エンボス表現ができるデジタルプリントソリューション「DIMENSE」がBoutique Design New York 2024で「最優秀壁紙/壁装飾賞」受賞 | ローランド ディー.ジー.株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000070.000095799.html, (参照 24-12-19).

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