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【CVE-2024-47540】GStreamerのMatroskaデコーダーに脆弱性、コード実行の危険性により早急な対応が必要に

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • GStreamerにメモリ初期化の脆弱性が発見
  • 未初期化スタック変数によりコード実行の可能性
  • バージョン1.24.10で修正済み

GStreamerのMatroskaデコーダーに脆弱性

GStreamerは2024年12月11日、メディア処理コンポーネントのライブラリにおいて未初期化スタック変数の脆弱性【CVE-2024-47540】を公開した。脆弱性はMatroska/WebMデコーダーのgst_matroska_demux_add_wvpk_header関数内で発見され、攻撃者による任意のコード実行につながる可能性がある。[1]

この脆弱性は、size変数が4未満の場合にgst_buffer_unmapがunmap変数を初期化せずに呼び出されることで発生する。この問題により、mem->allocator->mem_unmap_fullやmem->allocator->mem_unmapを介して実行フローが乗っ取られる可能性があるため、早急な対応が必要となっている。

CVSSスコアは8.6(HIGH)と評価されており、攻撃者は特権や認証を必要とせずに脆弱性を悪用できる状態にある。GStreamerは既にバージョン1.24.10でこの問題を修正しており、影響を受けるバージョンのユーザーにアップデートを推奨している。

GStreamer脆弱性の詳細

項目 詳細
CVE番号 CVE-2024-47540
影響を受けるバージョン 1.24.10未満
CVSSスコア 8.6(HIGH)
脆弱性の種類 未初期化変数の使用(CWE-457)
修正バージョン 1.24.10

未初期化スタック変数について

未初期化スタック変数とは、プログラム内で変数を宣言した後に初期値を設定せずに使用してしまう状態のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

  • メモリ上の不定な値が参照される危険性
  • 予期せぬプログラムの動作や情報漏洩の可能性
  • 攻撃者による悪用の標的となりやすい

GStreamerの事例では、gst_matroska_demux_add_wvpk_header関数内でunmap変数が初期化されずに使用されることで、攻撃者による実行フローの制御が可能となっている。このような脆弱性は、バッファオーバーフローや任意コード実行などの深刻な問題につながる可能性が高い。

GStreamerの脆弱性に関する考察

GStreamerのような広く使用されているメディア処理ライブラリにおける未初期化変数の脆弱性は、動画や音声を扱うアプリケーション全般に影響を及ぼす可能性がある。特にMatroskaやWebMフォーマットは一般的なコンテナフォーマットとして広く使用されているため、影響範囲は非常に広いものと考えられる。

今後は同様の脆弱性を防ぐため、コードレビューやセキュリティテストの強化が求められるだろう。特に変数の初期化状態を厳密にチェックする静的解析ツールの導入や、メモリ安全性を重視したコーディングガイドラインの策定が重要となってくる。

GStreamerコミュニティには、セキュリティ面での品質向上に向けた取り組みを継続的に行うことが期待される。特にメディアフォーマットの処理部分は複雑で脆弱性が発見されやすい領域であるため、定期的なセキュリティ監査や脆弱性報告プログラムの強化が望まれる。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE-2024-47540 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-47540, (参照 24-12-22).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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