セキュリティ

SECURITY

公開：2024-12-22

【CVE-2024-49550】Adobe Connect 12.6以前にXSS脆弱性、攻撃者によるJavaScript実行の危険性

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Adobe Connect 12.6以前のバージョンにXSS脆弱性
• 悪意のあるJavaScriptが実行される可能性
• CVE-2024-49550として特定された脆弱性

Adobe Connect 12.6のXSS脆弱性

Adobeは2024年12月10日、Adobe Connect 12.6、11.4.7およびそれ以前のバージョンにクロスサイトスクリプティング（XSS）の脆弱性が存在することを公表した。この脆弱性はCVE-2024-49550として識別されており、Common Weakness Enumerationによって反射型XSS（CWE-79）に分類されている。^[1]

脆弱性のCVSSスコアは6.1（深刻度：中）と評価されており、攻撃者が被害者を脆弱なページを参照するURLに誘導することで、被害者のブラウザ上で悪意のあるJavaScriptが実行される可能性がある。この脆弱性は認証を必要とせず、攻撃の複雑さは低いとされている。

Adobeは既にセキュリティアドバイザリ（APSB24-99）を公開しており、影響を受けるバージョンのユーザーに対して更新を推奨している。この脆弱性は機密性と整合性に対して限定的な影響があるものの、可用性への影響は報告されていない。

Adobe Connect脆弱性の詳細

クロスサイトスクリプティングについて

クロスサイトスクリプティング（XSS）とは、Webアプリケーションの脆弱性の一つで、攻撃者が悪意のあるスクリプトをWebページに挿入できる脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ユーザーの入力値が適切にサニタイズされずにWebページに出力される
• 攻撃者が任意のJavaScriptコードを実行可能
• セッション情報の窃取やフィッシング攻撃に悪用される可能性がある

XSS脆弱性は、特に反射型XSSの場合、攻撃者が被害者を悪意のあるURLにアクセスさせることで攻撃が成立する。Adobe Connectの場合、このような攻撃が成功すると、被害者のブラウザコンテキスト内で攻撃者が用意したJavaScriptが実行され、情報漏洩やセッションハイジャックなどの危険性がある。

Adobe Connectの脆弱性に関する考察

Adobe Connectの脆弱性は、オンライン会議やウェビナーなどのリモートコミュニケーションツールの重要性が高まる中で発見されたという点で注目に値する。特にCVSSスコアが6.1と評価されたことは、この脆弱性が単なる技術的な問題だけでなく、実際のビジネスインパクトを持つ可能性を示している。

今後はWeb会議システム全般におけるセキュリティ対策の重要性が一層高まることが予想される。特にユーザー入力値の適切なサニタイズ処理や、定期的なセキュリティアップデートの実施が不可欠になってくるだろう。開発者側には、セキュアコーディングの実践とともに、脆弱性スキャンツールの活用も推奨される。

Adobe Connectユーザーにとっては、今回のような脆弱性対応を契機に、セキュリティアップデートの重要性を再認識する必要がある。特に企業ユーザーは、セキュリティパッチの適用手順を明確化し、迅速な対応が可能な体制を整えることが望ましい。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE-2024-49550 | CVE」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-49550, (参照 24-12-22).

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