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公開：2025-01-30

飯田ピアノがKD-Q1にCerakoteを導入、高耐久性と美観を向上させながら価格据え置きを実現

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• KuraDaブランドのKD-Q1にCerakote仕上げを導入
• 経年劣化を抑制し耐久性と美観が向上
• 製品価格は220,000円前後で据え置き

KuraDaブランドのKD-Q1へのCerakote導入による品質向上

飯田ピアノは、高級ヘッドフォンKD-Q1の塗装仕上げにCerakote(セラコート)を採用することを2025年1月28日に発表した。従来のウレタン塗装からタングステングレーのセラコート仕上げへと変更することで、外観の洗練度が増すとともに経年劣化の影響を最小限に抑えられる製品となっている。^[1]

セラコートは軍用・工業用途でも使用される高耐久性のセラミックコーティングであり、Taber摩耗試験において1,000回転あたりの摩耗率が1ミル未満という優れた耐久性を示している。スクラッチ硬度8H、ゴージ硬度9Hという業界最高レベルの表面硬度を実現することで、製品の長期使用における品質維持を可能にした。

新仕様のKD-Q1は2024年12月の最終ロットから既にセラコート仕上げへと移行しており、現在受注している製品は全てセラコート仕様で提供される。2月8日開催のヘッドフォン祭miniにてセラコート仕上げを施した実機の試聴が可能となっており、既存ユーザーに対しては無償でのアップグレードも予定されている。

KD-Q1のCerakote仕上げ仕様の詳細

セラコートについて

セラコートとは、米国NICが開発した高性能セラミックコーティング技術のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 軍用・工業用途で使用される高耐久性コーティング
• 優れた耐摩耗性と耐薬品性を実現
• セラミック成分による高い表面硬度と軽量性

セラコートは特殊なセラミック成分を含む焼付処理により、従来のウレタン塗装では実現できなかった高い耐久性と美観を両立している。塩水噴霧試験で2,000時間以上の耐久性を誇り、スクラッチ硬度8H、ゴージ硬度9Hという業界最高レベルの表面硬度を達成することで、長期使用における品質維持を可能にしている。

KD-Q1のCerakote仕上げに関する考察

KD-Q1へのセラコート導入は、高級ヘッドフォン市場における品質基準を大きく引き上げる可能性を持っている。従来の塗装では避けられなかった経年劣化の問題に対して、工業用途で実績のある技術を採用することで、製品の長期的な価値維持を実現できる可能性が高いだろう。

一方で、セラコート仕上げの導入により製造工程が複雑化し、生産効率への影響が懸念される。しかしながら、価格を据え置きとしたことで、品質向上と価格競争力の両立を図る戦略的な判断として評価できるだろう。

今後は、セラコート仕上げの実績が積み重なることで、他のオーディオ機器メーカーにも同様の技術採用が広がる可能性がある。オーディオ機器における表面処理技術の革新が、より耐久性の高い製品開発につながることが期待される。

参考サイト

1. ^ KuraDa. 「KuraDa「KD-Q1」、Cerakote（セラコート）仕上げの導入のお知らせ」. https://www.kurada.co.jp/ja/news/kurada-kd-q1%3A-elevating-excellence-with-cerakote-finish, (参照 25-01-30).

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