東海カーボンなど4社が使用済タイヤからカーボンブラック生成プロジェクトを開始、環境負荷低減と資源循環に貢献
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PR TIMES より
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記事の要約
- 東海カーボンなど4社が使用済タイヤからのカーボンブラック生成プロジェクトを開始
- NEDOのグリーンイノベーション基金事業に採択され技術開発を実施
- 2032年度までに年間5,000tの生産を目指す実証プラントの稼働を計画
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使用済タイヤからの高性能カーボンブラック生成技術の開発プロジェクト始動
東海カーボン株式会社、株式会社ブリヂストン、九州大学、岡山大学は、使用済タイヤから取り出された再生カーボンブラックを二次処理し新品並みの性能を持つカーボンブラックを生成する技術開発プロジェクトを2025年1月31日に開始した。本プロジェクトはNEDOのグリーンイノベーション基金事業の一環として実施され、2024年12月23日に採択された実証事業として展開されることになった。[1]
使用済タイヤから回収される再生カーボンブラックには多くの不純物が含まれており、タイヤへの活用においてゴム補強性の面で課題を抱えている状況が続いていた。自動車需要の増加に伴いタイヤの需要も伸長していく環境下において、新品カーボンブラックのリサイクルを可能とすることで資源循環の向上を目指すことが本プロジェクトの狙いである。
東海カーボンのカーボンブラック製造技術とブリヂストン、九州大学、岡山大学の知見を融合させることで、再生カーボンブラック内の不純物を除去し高いゴム補強性を持つカーボンブラックを生成する技術の確立を目指している。さらに使用済タイヤを熱分解せずにカーボンブラックの再利用を可能とする特殊ポリマー開発にも取り組んでいくことになった。
カーボンブラック生成プロジェクトの詳細
組織 | 役割 |
---|---|
東海カーボン | rCBをeCBに二次処理するための技術開発および設備開発 |
ブリヂストン | eCBを使用したゴムの物性評価、タイヤ実用性評価 |
九州大学 | eCBの表面状態観測と評価、ゴム補強メカニズム解明 |
岡山大学 | 特殊ポリマー/特殊カーボン複合体開発 |
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カーボンブラックについて
カーボンブラックとは、石油や天然ガスなどの炭化水素を不完全燃焼させて得られる工業用炭素材料であり、主な特徴として以下のような点が挙げられる。
- ゴムの補強材として高い性能を持つ
- 自動車タイヤの製造に不可欠な原材料
- 環境負荷低減のためリサイクル技術の開発が重要
使用済タイヤから回収される再生カーボンブラックは、従来のサーマルリカバリーによる処理と比較してCO2排出量の削減に貢献できる可能性を秘めている。新品カーボンブラック並みの性能を持つ再生品の開発は、循環型社会の実現に向けた重要な技術革新となることが期待されている。
使用済タイヤからのカーボンブラック生成技術に関する考察
新品カーボンブラック並みの性能を持つ再生カーボンブラックの開発は、資源の有効活用とCO2排出削減の両面で大きな意義を持つプロジェクトといえる。特に自動車産業における環境負荷低減の取り組みとして、使用済タイヤの再資源化技術の確立は喫緊の課題となっているからだ。
再生カーボンブラックの性能向上には不純物の除去が最大の技術的課題となるが、各機関の専門性を活かした共同開発によって突破口が開かれる可能性が高い。特に東海カーボンの製造技術とブリヂストンの評価技術の組み合わせは、実用化に向けた大きな強みとなるだろう。
今後は実証プラントでの生産技術の確立と並行して、特殊ポリマーの開発による新たな再利用手法の確立も期待される。再生カーボンブラックの品質向上と生産効率の改善が実現すれば、タイヤ業界全体の環境負荷低減に大きく貢献することになるだろう。
参考サイト
- ^ PR TIMES. 「使用済タイヤ等からカーボンブラックを生成する共同プロジェクトを開始~新品カーボンブラック並みのゴム補強性の実現を目指す~〔東海カーボン株式会社, 株式会社ブリヂストン, 九州大学, 岡山大学〕 | 国立大学法人岡山大学のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000002891.000072793.html, (参照 25-02-01).
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