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SECURITY

公開：2025-02-05

瀬味証券印刷が二次元コード不正対策技術Scam Guardを開発、触感による真贋判定とシール貼り替え防止機能で安全性が向上

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• 瀬味証券印刷が二次元コード不正対策技術「Scam Guard」を開発
• 表面に透明な凹凸を印字し触感で真贋判定が可能
• シール貼り替えによる偽造も防止可能な技術

二次元コード不正対策技術Scam Guardの開発

瀬味証券印刷株式会社は日本新聞インキ株式会社と共同で、二次元コードの表面にランダムな凹凸を印字することで真贋判定と偽造防止を実現する「Scam Guard」を2025年2月4日に開発し特許出願した。二次元コードを使用した詐欺被害が増加する中、利用者が触感で本物であることを確認でき、シールによる二次元コードの貼り替えも防止できる画期的な技術となっている。^[1]

国民生活センターの報告によると、「〇〇ペイで返金します」といった二次元コードを悪用した詐欺の相談件数は増加の一途を辿っており、偽のチラシや飲食店のテーブルに設置された不正な二次元コードによって被害が発生している。駐車場や自動販売機、ECサイトでの返金通知など、不正な二次元コードの使用は多岐にわたっているのだ。

Scam Guardの特徴として、凸部分に触れることで誰でも簡単に真贋判定ができ、コピー機での複製時に凸部分が再現されないため偽造を防止できる点が挙げられる。さらに蛍光インキを使用することでカラーコピーによる偽造も防止でき、ドットの配置やインキの組み合わせによって様々なデザイン表現が可能となっている。

Scam Guardの機能まとめ

クイッシングについて

クイッシングとは、QRコードなどの二次元コードを悪用した新たな形態の詐欺手法のことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 正規の二次元コードに偽造シールを重ねる手口
• フィッシングの二次元コード版として急増
• 決済や返金を装った不正なサイトへの誘導

クイッシング詐欺は、駐車場での支払いや飲食店での注文、ECサイトでの返金など日常生活の様々な場面で発生している。これまでの対策は利用者への注意喚起が中心であったが、Scam Guardのような物理的な偽造防止技術の登場によって、より効果的な対策が可能になった。

Scam Guardに関する考察

Scam Guardは触感による真贋判定という直感的な方法を採用することで、高齢者を含むすべての利用者が安心して二次元コードを使用できる環境を整備している。また、複製防止機能を備えることで、従来の目視確認だけでは見抜けなかった巧妙な偽造も防止できるようになったのは大きな進歩だ。

ただし、新しい技術の導入には印刷コストの上昇や既存の印刷設備との互換性など、実用化に向けた課題も存在する可能性がある。さらに、犯罪者が新たな偽造手法を開発する可能性も考慮し、継続的な技術改良と監視体制の強化が必要だろう。

今後は金融機関や小売業など、様々な業界での実証実験を通じて実用性を検証することが重要となる。また、国際標準規格への準拠や他社技術との連携など、より広範な展開を視野に入れた開発を期待したい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「二次元コード使った不正対策特許技術「Scam Guard????」を開発 | 瀬味証券印刷株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000156578.html, (参照 25-02-05).

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