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【CVE-2025-1010】MozillaのCustom Highlight APIに深刻な脆弱性、Firefox及びThunderbirdの複数バージョンに影響

text: XEXEQ編集部
(記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります)


記事の要約

  • Mozillaの複数製品にCustom Highlight APIの脆弱性
  • Firefox及びThunderbirdの複数バージョンが影響を受ける
  • CVSS 9.8の危険度の高い脆弱性として評価

MozillaのCustom Highlight API脆弱性による深刻な影響

Mozillaは2025年2月4日、同社の複数製品に深刻な脆弱性が存在することを公表した。この脆弱性は【CVE-2025-1010】として識別されており、Custom Highlight APIを介してuse-after-freeを引き起こし、潜在的に悪用可能なクラッシュにつながる可能性が指摘されている。[1]

影響を受ける製品は、Firefox 135未満、Firefox ESR 115.20未満、Firefox ESR 128.7未満、そしてThunderbird 128.7未満およびThunderbird 135未満のバージョンとなっている。この脆弱性は米国国立標準技術研究所のCVSS 3.1で9.8(CRITICAL)と評価され、攻撃者が特権なしでリモートから攻撃可能な深刻な問題である。

セキュリティ研究者のAtte Kettunenによって発見されたこの脆弱性は、CWE-416(Use After Free)に分類されており、攻撃の自動化が可能で技術的影響が大きいと評価されている。SSVCの評価によれば、この脆弱性は攻撃の自動化が可能であり、技術的な影響が全体に及ぶ可能性があるとされている。

影響を受けるMozilla製品のバージョン一覧

製品名 影響を受けるバージョン
Firefox 135未満
Firefox ESR 115.20未満、128.7未満
Thunderbird 128.7未満、135未満

Use After Freeについて

Use After Freeとは、既に解放されたメモリ領域へのアクセスを試みることで発生する脆弱性の一種である。以下のような特徴を持つ重大な脆弱性として認識されている。

  • 解放済みメモリへの不正アクセスによりプログラムがクラッシュする可能性
  • メモリの再利用により意図しないコード実行のリスクが存在
  • 情報漏洩や権限昇格などの深刻な影響をもたらす可能性

Custom Highlight APIにおけるUse After Free脆弱性は、CVSS 9.8という極めて高い深刻度で評価されている。この種の脆弱性は適切なメモリ管理の実装が不十分な場合に発生し、攻撃者による任意のコード実行を可能にする危険性があるため、影響を受けるバージョンのユーザーは速やかなアップデートが推奨される。

Mozilla製品のセキュリティ対策に関する考察

Mozillaの製品における今回の脆弱性の発見は、ブラウザセキュリティの継続的な監視と改善の重要性を示している。特にCustom Highlight APIのような新機能の実装において、メモリ管理の厳密な検証が不可欠であることが明らかになった。この教訓を活かし、今後の機能開発においてはセキュリティテストの強化が期待される。

ブラウザの高機能化に伴い、同様の脆弱性が今後も発見される可能性は否定できない。そのため、脆弱性の早期発見と迅速な対応を可能にする体制の強化が重要となっている。特に、Firefox ESRのような長期サポート版については、企業での利用も多いことから、より慎重なセキュリティ管理が求められるだろう。

今後はAIを活用した自動的な脆弱性検出やコードレビューの導入も検討に値する。また、セキュリティ研究者との協力関係を更に強化し、脆弱性の報告から修正までのプロセスを効率化することで、より安全なブラウザ環境の提供が可能になるはずだ。

参考サイト

  1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-1010, (参照 25-02-11).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

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