セキュリティ

SECURITY

公開：2025-02-13

【CVE-2025-0946】itsourcecode Tailoring Management System 1.0にSQLインジェクションの脆弱性、リモートからの攻撃が可能に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• itsourcecode Tailoring Management System 1.0に重大な脆弱性
• templatedelete.phpファイルでSQLインジェクションが可能
• CVSSスコア6.3でMedium評価の深刻度

itsourcecode Tailoring Management System 1.0のSQLインジェクション脆弱性

VulDBは2025年2月1日、itsourcecode Tailoring Management System 1.0のtemplateDelete.phpファイルに、リモートから悪用可能なSQLインジェクションの脆弱性が発見されたことを公開した。この脆弱性は引数idを操作することでSQLインジェクション攻撃が実行可能であり、既に一般に公開されて悪用される可能性がある状態となっている。^[1]

この脆弱性はCVE-2025-0946として登録され、CWE（共通脆弱性タイプ一覧）ではCWE-89（SQLインジェクション）とCWE-74（インジェクション）に分類されている。CVSS（共通脆弱性評価システム）によるスコアは最新のバージョン4.0で5.3、バージョン3.1と3.0で6.3、バージョン2.0で6.5と評価されており、深刻度は全てのバージョンでMediumとなっている。

この脆弱性に関する技術的な詳細情報はVulDBのデータベース（VDB-294301）で公開されており、セキュリティ研究者によってGitHubの課題（Issue）としても報告されている。影響を受けるバージョンはitsourcecode Tailoring Management System 1.0であり、システム管理者は早急なセキュリティ対策の実施が推奨される。

CVE-2025-0946の影響範囲まとめ

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションのデータベースに対して不正なSQLコマンドを挿入・実行する攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 入力値の検証が不十分な場合に発生する脆弱性
• データベースの改ざんや情報漏洩のリスクがある
• 特権の昇格や認証のバイパスが可能になる可能性がある

この脆弱性は、itsourcecode Tailoring Management System 1.0のtemplateDelete.phpファイルにおいて、引数idのバリデーション処理が適切に実装されていないことに起因している。攻撃者はこの脆弱性を悪用することで、データベースへの不正なアクセスや情報の改ざんが可能となる可能性がある。

Tailoring Management System 1.0の脆弱性に関する考察

itsourcecode Tailoring Management System 1.0における今回の脆弱性は、基本的なセキュリティ対策の不備を示している点で重要な教訓となる。特にWebアプリケーションの開発において、入力値の検証やSQLクエリのパラメータ化などの基本的なセキュリティ対策が不可欠であり、これらの対策を開発初期段階から組み込むことが重要である。

今後、同様の脆弱性を防ぐためには、開発者向けのセキュリティトレーニングの強化やコードレビューの徹底が必要となるだろう。特にオープンソースプロジェクトにおいては、コミュニティによるセキュリティレビューの仕組みを確立し、脆弱性の早期発見と修正が可能な体制を整えることが望ましい。

また、システム管理者はWAF（Webアプリケーションファイアウォール）の導入やセキュリティ監視の強化など、多層的な防御策を検討する必要がある。継続的なセキュリティアップデートの適用と脆弱性診断の実施により、システムのセキュリティレベルを維持することが重要である。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-0946, (参照 25-02-13).

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