セキュリティ

SECURITY

公開：2025-02-18

【CVE-2025-25356】PHP Gurukul Land Record System v1.0にSQLインジェクションの脆弱性、管理者権限で遠隔操作の危険性

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• PHP Gurukul Land Record System v1.0にSQLインジェクションの脆弱性
• 管理者用ページで遠隔からコード実行が可能に
• CVSSスコアは7.2でHIGHレベルと評価

PHP Gurukul Land Record System v1.0の重大な脆弱性

MITREは2025年2月13日、PHP Gurukul Land Record System v1.0の管理者用ページにSQLインジェクションの脆弱性が存在すると発表した。この脆弱性は【CVE-2025-25356】として識別されており、/admin/bwdates-reports-details.phpにおいて「todate」POSTパラメータを経由して遠隔から任意のコードが実行可能となっている。^[1]

CISAによる評価では、この脆弱性の技術的影響は深刻で、自動化された攻撃が可能であると判断された。CVSSスコアは7.2（HIGH）と評価されており、攻撃者は特権アカウントを必要とするものの、ユーザーの介入なしで攻撃を実行できる可能性が指摘されている。

この脆弱性はCWE-89（SQLインジェクション）に分類されており、SQLコマンドで使用される特殊要素の不適切な無効化が原因とされている。NVDの評価によると、この脆弱性は機密性、整合性、可用性のすべてにおいて高いリスクをもたらすと判断されている。

CVE-2025-25356の詳細まとめ

SQLインジェクションについて

SQLインジェクションとは、Webアプリケーションのデータベース操作において、悪意のあるSQLコードを注入する攻撃手法のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• データベースの不正アクセスや改ざんが可能
• 機密情報の窃取やシステム破壊のリスクが高い
• 入力値の適切なバリデーションで防止可能

SQLインジェクション攻撃は、入力フィールドやURLパラメータを通じてSQLコマンドを挿入することで、データベースに不正なクエリを実行させる手法である。PHP Gurukul Land Record System v1.0の脆弱性は、管理者用ページの日付入力フィールドでSQLコマンドの特殊文字が適切にエスケープされていないことが原因となっている。

PHP Gurukul Land Record System v1.0の脆弱性に関する考察

PHP Gurukul Land Record System v1.0の脆弱性が管理者用ページで発見されたことは、システム全体のセキュリティに重大な影響を及ぼす可能性がある。特権アカウントを必要とする攻撃ではあるものの、自動化された攻撃が可能であることから、システムを狙った標的型攻撃のリスクが高まることが予想されるだろう。

今後は入力値のバリデーションやパラメータのバインディングなど、基本的なセキュリティ対策の実装が不可欠となる。また、管理者権限を持つアカウントの認証強化や、定期的なセキュリティ監査の実施など、多層的な防御戦略の構築が求められるだろう。

PHP Gurukul Land Record Systemは土地記録管理という重要な機能を担うシステムであり、データの改ざんや漏洩は深刻な問題につながる可能性がある。開発チームには、セキュアコーディングガイドラインの策定や、脆弱性診断ツールの導入など、より包括的なセキュリティ対策の実施が望まれる。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-25356, (参照 25-02-18).

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