【CVE-2025-21400】Microsoft SharePoint Serverに深刻な脆弱性、複数バージョンでリモートコード実行の危険性
記事の要約
- Microsoft SharePoint Serverでリモートコード実行の脆弱性が発見
- 複数バージョンのSharePointで深刻度の高い脆弱性に対応
- CVSSスコア8.0の重大な脆弱性として評価
Microsoft SharePoint Serverの深刻な脆弱性に対する修正パッチを公開
Microsoftは2025年2月11日、SharePoint Server製品群に存在するリモートコード実行の脆弱性【CVE-2025-21400】を公開した。この脆弱性はSharePoint Enterprise Server 2016、SharePoint Server 2019、SharePoint Server Subscription Editionの各バージョンに影響を与えるものであり、CVSSスコア8.0と高い深刻度が評価されている。[1]
本脆弱性は認可制御の不備に起因しており、CWE-285として分類されている。攻撃者は低い権限とユーザーの操作を必要とするものの、攻撃に成功した場合にはシステムの機密性、完全性、可用性に重大な影響を及ぼす可能性が指摘されており、早急な対応が求められている。
この脆弱性の影響を受けるバージョンは、SharePoint Enterprise Server 2016では16.0.0から16.0.5487.1000未満、SharePoint Server 2019では16.0.0から16.0.10416.20050未満、SharePoint Server Subscription Editionでは16.0.0から16.0.17928.20396未満となっている。各バージョンに対する修正パッチが提供されており、システム管理者は速やかな適用が推奨される。
SharePointの影響を受けるバージョンまとめ
製品名 | 影響を受けるバージョン | 修正バージョン |
---|---|---|
SharePoint Enterprise Server 2016 | 16.0.0-16.0.5487.1000未満 | 16.0.5487.1000以降 |
SharePoint Server 2019 | 16.0.0-16.0.10416.20050未満 | 16.0.10416.20050以降 |
SharePoint Server Subscription Edition | 16.0.0-16.0.17928.20396未満 | 16.0.17928.20396以降 |
リモートコード実行について
リモートコード実行とは、攻撃者が遠隔から対象システム上で任意のコードを実行できる脆弱性のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。
- 遠隔から不正なコードを実行可能
- システムの制御権限を奪取される危険性
- 機密情報の漏洩やシステム破壊のリスクが存在
SharePoint Serverにおけるリモートコード実行の脆弱性は、特に企業の重要な情報資産を扱うプラットフォームであるため、その影響は深刻である。CVSSスコア8.0という高い評価は、この脆弱性が組織のセキュリティに重大な影響を及ぼす可能性を示唆している。
SharePoint Serverの脆弱性対応に関する考察
SharePoint Serverの脆弱性対応において、Microsoftが迅速にパッチを提供したことは評価に値する。ただし、複数のバージョンに同様の脆弱性が存在していた点は、開発プロセスにおけるセキュリティレビューの強化が必要であることを示唆している。今後は、コードの再利用時におけるセキュリティチェックの徹底が求められるだろう。
企業のシステム管理者にとって、複数バージョンが同時に影響を受ける状況は運用上の課題となる。パッチ適用の優先順位付けや、テスト環境での検証時間の確保など、計画的な対応が必要となってくる。また、今後はAIを活用した脆弱性診断ツールの導入など、より効率的な脆弱性管理の仕組みづくりが望まれる。
長期的な視点では、SharePointのセキュリティアーキテクチャの見直しも検討に値する。マイクロサービス化やコンテナ化の導入により、脆弱性の影響範囲を局所化し、より迅速なパッチ適用を可能にする構造への移行が期待される。クラウドネイティブな設計思想の採用により、セキュリティ対策の効率化が図れるはずだ。
参考サイト
- ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2025-21400, (参照 25-02-19).
- Microsoft. https://www.microsoft.com/ja-jp
※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。
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