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公開：2025-02-26

ispaceとEdgeCortixが月面探査でAI活用の戦略的協力を発表、シスルナ開発の促進へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• ispaceとEdgeCortixが月面探査でのAI活用に向け協力合意
• SAKURA-II AIアクセラレータを月ミッションに活用予定
• 2025年2月15日に史上初の民間月フライバイを実施

ispaceとEdgeCortixが月面探査での戦略的協力を発表

株式会社ispaceは、ファブレス半導体企業のEdgeCortix社と月面探査活動におけるAIプロセッサを使用したシスルナ開発の促進に向けた戦略的協力について2025年2月25日に合意を発表した。両社は既存および将来入手予定のミッションデータを用いた月面探査に焦点を当てた協力に合意しており、EdgeCortix社の最先端AIアクセラレータSAKURA-IIの活用を進めていく方針だ。^[1]

EdgeCortix社は2025年1月にSAKURA-I AIアクセラレーターの高レベルな耐放射線性を技術的に証明しており、NASAの電子部品およびパッケージングプログラムによる2段階のテストでも宇宙環境での耐性が高く評価された。この技術的実証により、月面や地球軌道を含む宇宙ミッションでの実用性が確認されている。

ispaceは現在Mission 2 "SMBC x HAKUTO-R VENTURE MOON"を実施中で、2025年2月15日に民間月着陸船として史上初の月フライバイに成功している。低エネルギー遷移軌道を利用した月面到達を目指しており、今後は2026年のミッション3、2027年のミッション4と順次計画を展開していく予定だ。

月面探査ミッションの詳細

シスルナ開発について

シスルナ開発とは、地球と月の間の空間における経済圏の構築を目指す取り組みのことを指しており、主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 月面資源の開発と活用を含む経済活動の展開
• 民間企業による月面ビジネスの実現
• 持続可能な宇宙開発の基盤構築

月への高頻度かつ低コストの輸送サービスを提供することを目的とした小型ランダーと月探査用ローバーの開発が進められている。この取り組みは月市場への参入をサポートするためのゲートウェイとなることを目指しており、月データビジネスの展開も視野に入れている。

月面探査でのAI活用に関する考察

EdgeCortixのAIアクセラレータ技術とispaceの月面探査ノウハウの組み合わせは、シスルナ経済圏の実現に向けた重要な一歩となる可能性を秘めている。特にSAKURA-IIの高い耐放射線性は、過酷な宇宙環境下での安定したAI処理を可能にし、月面探査活動の自律性と効率性を大幅に向上させることが期待できるだろう。

今後の課題として、月面環境特有の温度変化や真空状態がAIプロセッサの性能に与える影響の検証が必要となってくる。これらの課題に対しては、地上での徹底的な環境試験や段階的な実証実験を通じて、システムの信頼性を確保していく必要があるだろう。

将来的には、AIを活用した月面での自律的な資源探査や採掘活動の実現が期待される。月の資源開発や居住地建設において、AIによる効率的な作業計画の立案や異常検知が重要な役割を果たすことになるだろう。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「ispace、EdgeCortix社と月ミッションでの最新AI活用に向けた共同開発に合意 | 株式会社ispaceのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000059.000140640.html, (参照 25-02-26).

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