ビジネススキル

BUSINESS SKILLS

公開：2025-02-28

AGE technologiesが相続登記義務化の意識調査を実施、認知度は高いものの手続きの煩雑さが課題に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• そうぞくドットコムが相続登記義務化に関する調査を実施
• 相続登記義務化の認知度は約90%と高いが詳細は未把握
• 名義変更未対応の理由は手続きの煩雑さが過半数

AGE technologiesが相続登記義務化の実態調査を実施

株式会社AGE technologiesは、スマホですませる名義変更サービス「そうぞくドットコム」を通じて、相続登記義務化に関する意識調査を2025年2月27日に公開した。調査対象は不動産を相続し2021年4月から2025年1月までに名義変更を済ませた879名と2025年1月時点で名義変更が未対応の116名の計995名であり、相続登記義務化に関する実態把握を目的として実施されている。^[1]

調査結果によると、相続登記義務化の認知度は名義変更済みの方で90%、未対応の方でも88%と高い水準を示している。しかし名義変更済みの方のうち義務化がきっかけとなったのは59%に留まり、残りの41%は火災保険の更新や不動産売却、あるいは特に理由がないと回答したことが明らかになった。

さらに義務化を認識していながら名義変更を実施していない理由として、手続きの煩雑さや理解不足が過半数を占めていることが判明した。相続人申告登記や相続土地国庫帰属制度についても80%以上が認知していない状況であり、制度の詳細な理解が課題となっている。

相続登記義務化に関する調査結果まとめ

調査結果の詳細はこちら

相続人申告登記について

相続人申告登記とは、2024年4月1日より施行された制度で、相続による所有権移転の登記を補完する仕組みのことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 相続人が相続したことを登記所に申し出る簡易な手続き
• 所有権移転登記に比べて手続きが容易
• 相続発生後の不動産の所有者情報を早期に公示可能

今回の調査では相続人申告登記について知っていると回答した人のうち70%が実際に制度を利用しており、不動産相続における有効な選択肢として認識されている。しかし全体の約8割が制度自体を知らないと回答しており、さらなる周知活動が必要とされている。

相続登記義務化制度に関する考察

相続登記義務化制度は所有者不明土地問題への対策として重要な一歩となっているが、制度の詳細理解が進んでいない現状が明らかになった。特に相続人申告登記や相続土地国庫帰属制度といった関連制度の認知度が低く、制度全体の実効性向上には包括的な啓発活動が不可欠である。

名義変更未対応の主な理由として手続きの煩雑さが挙げられており、この課題に対してはデジタル技術を活用した手続きの簡素化や、よりわかりやすい説明資料の提供が有効な解決策となり得る。スマートフォンを活用した名義変更サービスの普及は、この方向性を示す重要な取り組みといえるだろう。

今後は単なる義務化の周知だけでなく、具体的な手続き方法や活用可能な支援制度の情報提供を強化することが重要となる。また空き家対策との連携を図りながら、相続不動産の活用促進に向けた総合的な施策の展開が期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「スマホですませる名義変更「そうぞくドットコム」、不動産を相続した約1000名を対象に、相続登記義務化に関する意識・行動調査を実施 | 株式会社AGE technologiesのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000042.000080229.html, (参照 25-02-28).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「ビジネススキル」に関するコラム一覧「ビジネススキル」に関するニュース一覧