セキュリティ

SECURITY

公開：2025-03-01

【CVE-2024-13395】WordPress用プラグインThreepressに深刻な脆弱性、投稿者権限で任意のスクリプト実行が可能に

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• Threepressプラグインにクロスサイトスクリプティングの脆弱性
• バージョン1.7.1以前が影響を受ける深刻な問題
• 投稿者以上の権限を持つユーザーが任意のスクリプトを実行可能

WordPressプラグインThreepress 1.7.1の脆弱性

WordfenceはWordPress用プラグインThreepressのバージョン1.7.1以前に存在する深刻な脆弱性を2025年2月18日に公開した。この脆弱性は、プラグインのthreepressショートコードにおける入力サニタイズと出力エスケープの不備に起因しており、CVSSスコアは6.4（MEDIUM）と評価されている。^[1]

この脆弱性は投稿者以上の権限を持つ認証済みユーザーによって悪用される可能性があり、任意のWebスクリプトを注入することが可能となっている。攻撃者は注入したスクリプトを通じて、ページにアクセスしたユーザーの権限で様々な操作を実行できる状態だ。

影響を受けるプラグインのバージョンは1.7.1以前であり、脆弱性の発見者はzakaria finderとして報告されている。WordPressプラグインディレクトリではすでに修正版となるバージョン1.7.2がリリースされており、早急なアップデートが推奨される。

Threepress 1.7.1の脆弱性情報まとめ

クロスサイトスクリプティングについて

クロスサイトスクリプティング（XSS）とは、Webアプリケーションに存在する脆弱性の一種で、攻撃者が悪意のあるスクリプトをWebページに挿入できる問題のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• ユーザーの入力値が適切にサニタイズされずにページに出力される
• 攻撃者は被害者のブラウザ上で任意のスクリプトを実行可能
• セッション情報の窃取やフィッシング攻撃に悪用される可能性がある

Threepressの事例では、プラグインのショートコード機能における入力値の検証が不十分であることが原因となっている。この脆弱性により、投稿者以上の権限を持つユーザーが悪意のあるスクリプトを含むコンテンツを投稿し、そのページにアクセスした他のユーザーに対して攻撃を仕掛けることが可能となる。

Threepressの脆弱性に関する考察

WordPressプラグインの脆弱性は、サイト全体のセキュリティに大きな影響を及ぼす可能性があるため、開発者側での入念なセキュリティテストが不可欠だ。特にショートコードのような柔軟な機能を提供する場合、入力値の検証とエスケープ処理を徹底することで、同様の脆弱性を防ぐことができるだろう。

今後は、プラグインの開発段階でのセキュリティレビューの強化や、脆弱性スキャンツールの活用が重要となってくる。また、WordPressコミュニティ全体でセキュリティベストプラクティスの共有を進め、プラグイン開発者向けのセキュリティガイドラインを整備することで、より安全なエコシステムを構築できる可能性がある。

ユーザー側でも、定期的なプラグインのアップデートチェックや、投稿者権限の適切な管理が重要となる。プラグインの選定時には、開発者のセキュリティへの取り組み姿勢や、アップデート頻度なども考慮に入れることで、リスクを最小限に抑えることができるだろう。

参考サイト

1. ^ CVE. 「CVE: Common Vulnerabilities and Exposures」. https://www.cve.org/CVERecord?id=CVE-2024-13395, (参照 25-03-01).

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