ELEMENTSがAI自動給油許可監視システムを開発、コスモ石油での導入によりガソリンスタンドの人手不足解消へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

PR TIMES より

記事の要約

株式会社ELEMENTSは2025年夏を目途に、AI自動給油許可監視システム「AiQ PERMISSION」の提供を開始する予定だ。このシステムは総務省消防庁が2025年3月25日に発表した規制緩和に対応したもので、セルフ式ガソリンスタンドでの給油許可をAIが自動で行うことが可能となった。^[1]

AiQ PERMISSIONはカメラ映像をAIが解析し、安全な給油行動が確認された場合に自動で給油を許可するシステムである。リスク行為を検知した場合は従業員への警告や給油停止を行うことができ、株式会社タツノと共同で開発した給油許可・停止機能との連携も実現している。

本システムの導入により、従来は専任の従業員による建屋内での常時監視が必要だったセルフ式ガソリンスタンドの運用が大きく変わることになる。AIによる監視が可能となることで、従業員はより生産性の高い業務に従事することが可能となり、深刻な人手不足の解消が期待できるだろう。

項目	詳細
主な機能	AIによる給油許可の自動化、リスク行為の検知、給油停止制御
導入効果	業務効率化、人手不足解消、ヒューマンエラー防止
技術認証	危険物保安技術協会による技術基準適合確認試験合格
特許情報	特許第7584211号、特許第7648314号取得済み
提供開始時期	2025年夏予定

セルフ式ガソリンスタンドとは、顧客が自身で給油を行うことができる施設のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

国内のガソリンスタンド数は2023年度末時点で約2万7000店まで減少しており、1994年度のピーク時から半減している状況だ。特に過疎地域での人手不足は深刻で、供給網の維持が大きな課題となっている。

AiQ PERMISSIONの開発は、ガソリンスタンド業界が直面する人手不足という課題に対する革新的なソリューションとなる可能性を秘めている。AIによる監視システムの導入により、危険物取扱者の常時監視業務が軽減され、より効率的な人員配置が可能となるだろう。

今後の課題として、AIシステムの信頼性と安全性の継続的な検証が挙げられる。特に悪天候時や夜間など、カメラ映像の視認性が低下する状況下での正確な判断能力の維持が重要となることが予想される。実証実験では積雪地域でも安定した運用が確認されているが、より多様な環境下での検証が必要だ。

将来的には、AIシステムの機能拡張により、給油以外のサービスや安全管理にも活用できる可能性がある。電気自動車の充電設備への応用や、施設内の防犯システムとの連携など、多機能化による付加価値の創出が期待できるだろう。

^ PR TIMES. 「コスモ石油が採用予定、AIが給油中の安全確認などを行うシステムを開発 | 株式会社ELEMENTSのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000061051.html, (参照 25-04-01).
総務省. https://www.soumu.go.jp/

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