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公開：2025-04-23

セレンディクスが世界初の3Dプリンター駅舎をJR初島駅に建設、工期短縮とコスト削減に大きく貢献

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• セレンディクスがJR初島駅に世界初の3Dプリンター駅舎を建設完了
• 約2時間で躯体組み上げを完了し工期を大幅短縮
• 7月頃の供用開始に向け外構工事などを実施予定

セレンディクスによる世界初の3Dプリンター駅舎建設

セレンディクス株式会社はJR西日本グループと共同で、JR紀勢本線初島駅において世界初となる3Dプリンター技術を用いた駅舎の建設を2025年3月26日に完了した。新駅舎は外構工事や改札機などの設置工事を経て2025年7月頃に供用開始される予定となっており、老朽化した既存の木造駅舎に代わる新たなランドマークとして期待が高まっている。^[1]

3Dプリンターによる駅舎建設の特徴として、基礎部分を含めた躯体工事を最終列車から始発までのわずか6時間以内に完了することを目標に設定し、実際の組み上げ工程は約2時間で完了した。熊本県水俣市の協力工場で製造された4つのパーツを現地で組み立てることで、従来の鉄筋コンクリート造駅舎と比べて工期を大幅に短縮することに成功している。

セレンディクスは2022年3月に初の3Dプリンター住宅「serendix10」を作業延べ23時間で完成させて以来、建設技術の開発と実用化に取り組んできた実績がある。2024年5月にはJR西日本グループと資本業務提携を締結し、今回の駅舎建設プロジェクトの実現に至ったことで、3Dプリンター建設技術の新たな可能性を示すことに成功した。

3Dプリンター駅舎建設の特徴まとめ

3Dプリンター建設技術について

3Dプリンター建設技術とは、専用の特殊モルタルをロボットアームの先端のノズルから吐出してパーツを製造し、建築物を構築する革新的な工法のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 工期の大幅な短縮が可能
• 建設・維持管理コストの削減に貢献
• 作業の自動化による労働力不足への対応

この技術は建設現場での作業時間を大幅に削減できる特徴があり、特に鉄道施設のような夜間作業が必要な建設において効果を発揮する。また、パーツの事前製造により品質の安定化や作業の効率化が図れるため、建設業界における生産性向上の新たな手法として注目を集めている。

3Dプリンター駅舎建設に関する考察

3Dプリンター技術を駅舎建設に活用したことは、建設業界における革新的なアプローチとして高く評価できる。特に夜間工事が必要な鉄道施設において、工期短縮と作業効率化を同時に実現できる点は画期的であり、今後の建設プロジェクトにおける新たな選択肢として期待が高まっている。

一方で、建設業界における3Dプリンター技術の普及には、技術者の育成や品質管理基準の確立など、解決すべき課題も存在する。特に耐久性や安全性の検証、法規制への対応など、実用化に向けてはさらなる実証実験や技術改良が必要となるだろう。

今後は他の駅舎や鉄道施設への展開可能性を検討する中で、3Dプリンター技術の活用範囲が広がることが期待される。建設業界の労働力不足が深刻化する中、この技術は生産性向上の切り札となる可能性を秘めており、さらなる技術革新と実用化の加速が望まれる。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「世界初の3Dプリンター駅舎、JR初島駅の建設を完了 | セレンディクス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000056935.html, (参照 25-04-23).
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