ビジネススキル

BUSINESS SKILLS

公開：2025-04-09

NJSがマダガスカルのトアマシナ市上水道システム拡張計画を受注し、安全な水供給の実現へ

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• NJSがマダガスカルの上水道システム改善計画を受注
• ファラファティ浄水場の拡張と送配水管の整備を実施
• トアマシナ市の給水サービス向上と公衆衛生改善を目指す

マダガスカル国トアマシナ市の上水道システム拡張計画

株式会社NJSは共同企業体の一員として、マダガスカル共和国水・衛生省より上水道システム拡張及び改善計画を受託し、2024年12月20日に業務実施契約を締結した。トアマシナ市では2033年に人口が約76万人に増加する見込みであり、現在の安全な水へのアクセス率が約40%と極めて低い状況にある中で、水需要の大幅な増大が予測されている。^[1]

1929年に建設された既存のファラファティ浄水場は、2000年に一部のろ過施設の改造が行われ現在は21,000m3/日の施設能力を有しているが、竣工から約100年が経過し老朽化が著しい状態にある。送配水施設も老朽化が進み、無収水率は40%と高い値を示しており、十分な維持管理がなされているとは言い難い状況だ。

本事業では浄水場の拡張と送配水管の整備を通じて、トアマシナ市における早期の水供給量の増大を図る計画となっている。JICAは2022年8月から2024年5月まで準備調査を実施しており、NJSも同調査に参画することで事業の実現可能性を高めている。

上水道システム拡張計画の詳細

無収水率について

無収水率とは、浄水場から供給される水量のうち、料金収入に結びつかない水量の割合のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 配水管の漏水による損失が主な要因
• 施設の老朽化により増加する傾向
• 水道事業の経営効率を示す重要指標

トアマシナ市の無収水率は40%と高い値を示しており、これは送配水施設の老朽化が主な原因となっている。本事業による施設の更新と整備により、無収水率の低減と給水サービスの改善が期待できる。

トアマシナ市上水道システム拡張計画に関する考察

本事業は単なる施設の更新にとどまらず、将来的な人口増加を見据えた水インフラの整備という点で重要な意義を持っている。特に浄水場の施設能力を9,000m3/日増強することで、2033年に予測される人口76万人への対応が可能となり、地域の持続的な発展に貢献することが期待できる。

一方で、事業の実施にあたっては既存施設の運用を維持しながらの工事となるため、施工計画の綿密な調整が必要となるだろう。また、完工後の維持管理体制の構築も重要な課題となり、ソフトコンポーネントによる技術指導を通じて、現地スタッフの能力向上を図ることが不可欠だ。

長期的には電力水道公社（JIRAMA）の運営能力向上と財務基盤の強化が求められる。水道料金の適正な徴収システムの確立と、継続的な設備メンテナンス体制の構築により、持続可能な水道事業の実現を目指すべきである。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「「マダガスカル国トアマシナ市上水道システム拡張及び改善計画」受注のお知らせ | 株式会社NJSのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000016.000113407.html, (参照 25-04-09).
1573

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「ビジネススキル」に関するコラム一覧「ビジネススキル」に関するニュース一覧