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公開：2025-04-24

JFEエンジニアリングが浦添市の次世代型廃棄物処理施設を受注、AIシステム導入で処理効率が向上

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• JFEエンジニアリングが浦添市の廃棄物処理施設整備・運営事業を受注
• 高効率発電と自動運転AIシステムを導入した最新鋭の焼却施設を建設
• 20年間の運営業務を含む456億5000万円規模のDBO事業

浦添市新クリーンセンターの整備・運営事業における次世代型廃棄物処理施設の導入

JFEエンジニアリング株式会社は2025年4月22日、浦添市より「（仮称）浦添市新クリーンセンター施設整備・運営事業」を受注したことを発表した。本事業では、老朽化した既存施設に代わり、最新のエネルギー回収型廃棄物処理施設とマテリアルリサイクル推進施設の整備を行い、施設の設計・施工から20年間の運営業務までをDBO方式で一括受託することになっている。^[1]

新設される焼却施設には、超高温高圧ボイラと「高温空気燃焼技術」を発展させた「対向流燃焼方式」が採用され、国内最高レベルの発電効率を実現する。また、自動運転AIシステム「BRA-ING」とAI煙検知システム「Smoke AI」の導入により、安定した燃焼制御とリチウムイオン電池由来の火災防止を図っている。

本施設では、処理生成物を全量資源化可能な設備構成を採用することで、浦添市の最終処分量ゼロ政策に貢献する。さらに、浦添市が中城村および北中城村からごみの広域処理を受託することで、地域全体の廃棄物処理の効率化も実現する。

浦添市新クリーンセンターの事業概要

DBO方式について

DBO方式とは、Design（設計）、Build（施工）、Operate（運転）を一括して発注する方式のことを指す。主な特徴として、以下のような点が挙げられる。

• 設計から運営までを一体的に発注することで、長期的な視点での最適化が可能
• 民間事業者のノウハウを活用した効率的な施設運営が実現
• 事業リスクの適切な分担による安定的な事業運営が可能

本事業においては、JFEエンジニアリングを代表企業とするグループが20年間にわたる施設の運営業務を担当する。施設整備から長期運営までを一括で受託することで、ライフサイクルコストの最適化と安定的な廃棄物処理サービスの提供を実現している。

浦添市新クリーンセンター事業に関する考察

本事業における超高温高圧ボイラの採用とAIシステムの導入は、廃棄物処理施設の新たな標準となる可能性が高い。特に自動運転AIシステム「BRA-ING」による燃焼制御の最適化は、運営コストの削減と環境負荷の低減を両立させる画期的な取り組みだろう。

今後の課題として、AI技術の信頼性確保とシステムの冗長性確保が挙げられる。運営期間が20年と長期に及ぶため、技術の陳腐化やシステムの保守性にも配慮が必要になるだろう。これらの課題に対しては、定期的なシステムアップデートと運営ノウハウの蓄積が有効な解決策となり得る。

施設の全量資源化機能は、循環型社会の実現に向けた重要な一歩となる。今後は、処理生成物の有効活用方法の拡大や、広域処理の更なる効率化など、より発展的な取り組みへの展開が期待される。このモデルケースが他の自治体へも波及することで、日本全体の廃棄物処理の高度化が進むことが望ましい。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「浦添市より一般廃棄物処理施設の整備運営事業を受注 | JFEエンジニアリング株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000119.000061878.html, (参照 25-04-24).
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