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公開：2025-05-13

ロームのSiC MOSFET搭載パワーモジュール、SMAの太陽光システムに採用

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• ロームのSiC MOSFET搭載パワーモジュール採用
• SMAの新型太陽光システムに搭載
• 高効率・長寿命化に貢献

ローム製SiC MOSFET搭載パワーモジュール採用に関するニュース

セミクロンダンフォス株式会社は2025年5月12日、ローム株式会社の最新2kV SiC MOSFETを搭載したパワーモジュールSEMITRANS® 20が、SMAソーラーテクノロジー株式会社の新型ソーラーシステム「Sunny Central FLEX」に採用されたと発表した。このパワーモジュールは、大規模太陽光発電設備向けに設計されており、電力網の効率化と安定性の向上に貢献するのだ。

SMAの「Sunny Central FLEX」は、モジュラー型プラットフォームを採用しており、大規模太陽光発電設備、蓄電システム、次世代技術に対応できる柔軟性を備えている。ロームのSiC MOSFETは、1,500V DCリンク向けにシンプルかつ高効率なコンバータ回路を実現するために設計されており、高い信頼性と宇宙線に対する耐性を備えているため、太陽光発電分野の厳しい環境条件にも対応できるのだ。

ロームとセミクロンダンフォスは10年以上にわたりSiC技術の導入で協力しており、今回の採用は両社の技術力の高さを示している。SEMITRANS® 20は、直流電圧1,500Vに対応したアプリケーション向けに、シンプルかつ高効率なソリューションを提供し、太陽光発電や蓄電システムに最適である。今後、高出力の電動トラック用充電器や風力発電用コンバータへの活用も期待されている。

SMAは、長年の専門知識を活かし、性能・信頼性・耐久性・柔軟性のすべてにおいて最高水準を満たすシステムを提供している。Sunny Central FLEXが将来にわたって高い基準を維持できるのは、同じ志を持つパートナーとの密接な協力関係の賜物である。

関連企業情報

SMAジャパンセミクロンダンフォスローム

SiC MOSFETについて

SiC MOSFETは、シリコン（Si）に比べて高い耐圧と高速スイッチング特性を持つパワー半導体デバイスだ。

• 電力変換効率の向上
• 小型化・軽量化
• システムコスト削減

これらの特性により、太陽光発電システムや電動車両、産業機器など、様々な分野で省エネルギー化や高性能化に貢献する。

SiC MOSFET搭載パワーモジュール採用に関する考察

今回のSMAによるローム製SiC MOSFET搭載パワーモジュールの採用は、再生可能エネルギー分野におけるSiCパワー半導体の普及を加速させるだろう。高効率・高信頼性なパワーモジュールは、太陽光発電システムの更なるコスト削減と普及に繋がる可能性がある。しかし、SiC MOSFETはシリコン製パワーデバイスに比べて高価であるため、コスト面が課題となる可能性もある。

コスト低減のためには、SiC MOSFETの製造プロセスにおける効率化や、量産体制の確立が重要となるだろう。また、SiC MOSFETの信頼性向上のための更なる研究開発も必要不可欠だ。将来的には、SiC MOSFETの性能向上とコスト低減により、より多くの再生可能エネルギーシステムへの採用が進むことが期待される。

今後、より高出力、高効率、そしてより低コストなSiC MOSFETの開発が期待される。さらに、SiC MOSFETと他のパワーデバイスとの組み合わせによるシステム全体の最適化も重要な研究テーマとなるだろう。これらの技術革新により、再生可能エネルギーの更なる普及と持続可能な社会の実現に貢献することが期待される。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「ロームの最新2kV SiC MOSFETを搭載したセミクロンダンフォスのモジュールがSMAの太陽光システムに採用 | セミクロンダンフォス株式会社のプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000161016.html, (参照 25-05-13).
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