AI

エーアイ

公開：2024-12-16

Thinkerの近接覚センサー搭載ロボットハンド開発がNEDOの支援事業に採択、製造業のDX推進に期待

text: XEXEQ編集部
（記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります）

記事の要約

• ThinkerがNEDOの「ディープテック・スタートアップ支援事業」に採択
• 近接覚センサー搭載の次世代ロボットハンド開発プロジェクトが対象
• STSフェーズとして最大2.15億円の支援を受ける

Thinkerの近接覚センサー搭載ロボットハンド開発が新たな展開

株式会社Thinkerは近接覚センサーを活用したロボットハンドの開発プロジェクトが、NEDOの「ディープテック・スタートアップ支援事業第5回公募」に採択された。このプロジェクトではロボットハンドにおけるエッジAI活用を促進し、指先で考えるロボットの思考力を高めることで、物をつかむ作業における効率と効果、それに拡張性を飛躍的に向上させる取り組みを進めていく。^[1]

NEDOの「ディープテック・スタートアップ支援事業」は革新的な技術の研究開発を対象としており、2023年度は総額約308億円分、2024年度は約200億円分の支援が予定されている。Thinkerは3つのフェーズのうちSTSフェーズとして、2年の事業期間で最大2.15億円の支援を受けることが決定した。

ThinkerのAI搭載近接覚センサーは赤外線とAIを組み合わせた独自の高速・高分解能なセンシングにより、モノの位置と形を非接触かつ高速に把握することが可能となっている。2023年8月の量産サンプル提供開始以来、800社を超える引き合いがあり、現在は60社を超えるパートナー企業と実証評価を進めている。

NEDOディープテック・スタートアップ支援事業の詳細

近接覚センサーについて

近接覚センサーとは、物体に触れることなく対象物の位置や形状を検知できるセンシング技術のことを指す。主な特徴として以下のような点が挙げられる。

• 赤外線とAIを組み合わせた高速・高分解能なセンシング機能
• 鏡面・透明物質の非接触での検知が可能
• ティーチング工程の大幅な時間短縮を実現

Thinkerの近接覚センサーは従来の産業用ロボットでは困難とされていた鏡面や透明物質の取り扱いを可能にし、現場環境に応じた臨機応変なピックアップを実現する。60社を超えるパートナー企業による実証評価や量産工程での試験導入が進められており、産業用ロボットの新たな可能性を切り開く技術として注目を集めている。

ロボットハンドの民主化に関する考察

近接覚センサーを搭載したロボットハンドの開発は産業用ロボット市場に大きな革新をもたらす可能性を秘めている。従来のロボットハンドでは対応が困難だった透明や鏡面の物体へも対応可能となり、製造現場における作業の自動化範囲が大幅に拡大することが期待できるだろう。

一方で、実用化に向けては耐久性や信頼性の確保、さらにはコスト面での課題が考えられる。特に中小企業への導入を促進するためには、導入コストの低減とメンテナンス性の向上が重要な課題となるだろう。

今後はAIによる判断精度の向上や新たなユースケースの開発が期待される。NEDOの支援を受けることで研究開発が加速し、産業用ロボットの活用範囲がさらに広がることで、製造業のDXが一層進展することが見込まれる。

参考サイト

1. ^ PR TIMES. 「近接覚センサー搭載「次世代ロボットハンドプロジェクト」が国立研究開発法人NEDO「ディープテック・スタートアップ支援事業」に採択 | 株式会社Thinkerのプレスリリース」. https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000044.000106143.html, (参照 24-12-16).

※上記コンテンツはAIで確認しておりますが、間違い等ある場合はコメントよりご連絡いただけますと幸いです。

「AI」に関するコラム一覧「AI」に関するニュース一覧